集団行動が個人崇拝にとって代わる時代が到来し、セレブ主導のファッションは古臭い。
トレンドに左右されず、時の試練に耐えて後世に残ってきた、確実で調和を表す服装がこの時代にあっている。ホワイトリネンとフレンチネイビーの厚手のコットンを用いたオーバーオールやダンガリー、エプロンやパンタロンは、現代的な美しさを内包している。

“FORM” (SS18 SALON COLLECTION)
“フォーム”は伝統的なフランスの作業服ブランドが、どのように現代の様々なブランドのインスピレーションの源になったかを反映したサロンコレクション。
1913年に発足したル・モンサンミッシェルは、後に名前を頂く事になる有名な修道院から数マイルの場所に位置し、若い戦争未亡人のための学校と一緒になった工場。
「長持ちする」を最初のモットーに掲げたブランド・べトラは、当時自前の服を買う事を余儀なくされていた労働者たちに服を提供していた。
50年代初頭にフランスはブルゴーニュ地方で作られたブランドであるル・ラボルールの「ザ・プラウマン」は、地産の素材を生かしたハイクオリティの生地で作られた、最古の農作業用の服の形から得たインスピレーションを使い続けている。
今日、それらの象徴的なブランドは、オーバーサイズのチョアジャケットをレディースコレクションで発表した人気ブランド・ヴェトモンをはじめ、国際的なファッション界に影響を与えている。









◆カッティングテクニック
本質的な誠実さを表す自然で肩肘を張らない出来上がりは、目に見えない研ぎ澄まされたテクニックによる。サスーンのお家芸とも言える潔く幾何学的なスタイルは、このカットの中央に位置する強い内側のシェイプを作り出す事に使われた。
ソフトレイヤーは内側のシェイプ周辺に施され、表層に多彩な質感を与えている。
内側のシェイプが骨格を作り出し、表層にシックで洗練されたフォルムを巧みに表し、自然な美しさに到達させている。
インターナショナル・クリエイティブ・ディレクターであるマーク・ヘイズ氏は「このスタイルには機能的な美しさがあり、デジタル時代のヘアーのルーツです。複雑になり過ぎたヘアスタイルは過去の遺産です。」と述べている。

◆カラーリングテクニック
ヨーロピアン・カラー・ディレクターであるピーター・ドーソン氏は「“シチズンズ”は、我々がクラシックなテクニックに重点を置くことに戻るよう先導をします。我々はフリーハンドテクニックよりも、クラシックハイライティングやホイルワークにフォーカスした熟練の技術や正確さが求められると予感しています。」と述べている。“ファンクション”に追随する“フォーム”の最新の概念は、ホイルワークが全体のカラーと同じように使われる部分にあり、それぞれ違った長さのヘアカットの細部やシェイプへの強化を強調することに使われている斬新なオーバーロッキングカラーリングのテクニックの中に表現を見出す。内側のシェイプは全体のカラーにロックされている。

◆カラーパレット
今回の衣装の色は作業服のクラシックなカラーにインスパイアされており、ユニフォームに関連付けられている。クールな綾織りブラウンが表層のソフトコッパーと共に内側に施されている。チョコレートブラウンはダムソンレッドとクラレット、サンディーブロンドはライラックとソフトゴールドと共に使われている。

HAIR BY: THE INTERNATIONAL CREATIVE TEAM LED BY MARK HAYES
MAKE-UP: DANIEL KOLERIC
STYLING: LUCIE PERRIER
PHOTOGRAPHER: BENJAMIN VNUK


“FUNCTION” (SS18 ACADEMY COLLECTION)
このアカデミーコレクションはドキュメンタリーフォトグラファーであり、農業から産業経済に移り変わるドイツにおける人々のポートレートを何十年にもわたり写し続けていたアウグスト・ザンダー(1876-1964)の作品に影響を受けている。
彼は作品群でレンガ職人と事務員が銀行員と官僚と並んで撮影されるというような、階級社会の橋渡しをした。それらの写真はフォーマルなシンプルさでかたどられており、服装は職業を見分ける大切なものとして使われている。
ザンダー氏の純粋はフレーミングや写真のスタイル、そしてモデルとなった人達の歴史的な作業着は、クリストファー・ルメールや山本耀司といった異なったデザイナー達に影響を与えた。そして今度はアカデミーコレクションにも影響を与えた。










◆カッティングテクニック
洗練されたヘアカットの機能性の中に美しさがある。本コレクション“ファンクション”は機能美を表現するために、極限まで簡素化したヘアデザインを採用している。
近代的なサスーンのハウスコードは革新的で幾何学的な構成又は「幾何学の中の幾何学」を作り出すために使われている。
カットの内側の中央にある強いシェイプが枠組みに洗練された上品さを与えている。その内側の周辺に二段階目の幾何学的な表層のカットを施している。表層は巧みに扱われており、アシンメトリーなフィニッシュと脱構成的な風合いを内包している。

◆カラーリングテクニック
織り込まれたハイライトやツートーンを含むサスーンのクラシックなホイルワークのテクニックは、カットの中に密度を生み出すシェイプとバランスの原理と連携し、さらにアウトラインに強さをもたしている。
個々に対応した革新的な配色と連携したサスーンの象徴的なカラーリングテクニックのユニークな組み合わせの中に近代性を見出す事ができる。
UKカラー・ディレクターのエドワード・ダーリー氏は「我々は一つのテクニックが全てに適応されるという考え方に反対しています。すべては個人化なのです。」と述べている。

◆カラーパレット
ホワイトリネン、フレンチネイビー、サージブラウンなどといった伝統的な作業着のカラーと、洗いあげたインディゴ、ソフトラベンダー、ダスティーライラック、オールドローズ、ウォームブロンドの融合でノスタルジックな感じを表している。

HAIR BY: THE INTERNATIONAL CREATIVE TEAM LED BY MARK HAYES
MAKE-UP: DANIEL KOLERIC
STYLING: LUCIE PERRIER
PHOTOGRAPHER: BENJAMIN VNUK

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