特化型サロンの打ち出し方① hair’s LOG小野敦之さんに聞く

 

今年6月に大阪・寝屋川市にサロンをオープンした小野敦之さん。お客様の多くは「アレルギーだけれどヘアカラーを諦めたくない」という悩みを抱えた方たちで、コロナ禍でのスタートにも関わらず、売り上げは順調。「小さなサロンはあれもこれもやろうとしないで、自分の得意なこと、役に立てることをウリにするのがいいんじゃないかな」という小野さんにお話を聞いてみました。

小野敦之さん

集客はブログだけでした

――大変な年のオープンでしたが、お客様の出足はいかがですか。

小野さん おかげさまで順調で、オープン1か月で売上140万、4か月後の10月には150万を超えました。単価は11000円台です。最初は僕ひとりでスタートしたのですが、11月から妻が正式にスタッフになったので、2人体制になりました。

hair’s LOG外観

――集客に関しては特にしなかったとか。

小野さん そうですね。既存のお客様とブログでのご案内のみです。一般的にオープン時に行われる集客……チラシ、看板、予約サイト、そういった広告媒体の利用は全然しませんでした。

 

アレルギーでもカラーを諦めたくない人へ

ヘアケア情報中心のブログの中でも、アレルギー関連の記事はかなり多い。

――ずっと続けてきたブログが、独立にあたっても大きな効果があったんですね。

小野さん  ヘアケア中心の内容で書いてきたのですが、その中でもジアミンアレルギーの記事は注目されて、それを読んだ方がたくさん顧客になってくれたんです。一般のお客様だけでなくメーカーさんにもご縁ができて、ノンジアミンのヘアカラー剤開発に協力することになって、美容師さん向けにカラーのセミナーをさせていただいたりしました。

セミナーで講師を務める小野さん。

――いまお客様のどれくらいがアレルギーに悩む方なんですか。

小野さん だいたい7割くらいですね。皆さんアレルギーだけどヘアカラーを諦めたくなくて、検索してここにたどり着いています。あらかじめブログを読んでくれているので、初対面でも僕の顔も考えもわかってくれている。最初からマッチングできているので、カウンセリングもとてもスムーズです。

こちらも小野さんのブログから。お客様の事例を紹介

悩み解決サロンはエリア外からもお客様を呼べる

来店前の事前相談も受け付けている

――ジアミンアレルギーに悩む方から、相当頼りにされていますね。

小野さん ありがたいことに遠方からいらっしゃる人も多くて、今日も2時間半かけて兵庫から来ましたという方がいました。「美容室でこんなに話を聞いてもらえたことはなかった」と言われることも多いです。一般的なサロンの場合、アレルギーだとヘアカラーの範囲はかなり狭まってしまうので、失望したことも多かったのでしょうね。

お客様から感謝のメッセージ

――専門性の高さ、特化型サロンの強みを感じます。

小野さん 悩みに対して、うちなら解決しますよというアプローチは確かに強力なんだと思います。エリア外の、遠方のお客様を呼ぶこともできますから。半数以上の方が次の予約をしてお帰りになりますし、替えのきく店も少ないから浮気もされにくいですしね。

インタビュー②ではブログを続ける秘訣が語られます!

プロフィール/小野敦之(おの・あつし hair’s LOG)

1981年生まれ、大阪府寝屋川市出身。関西美容専門学校卒業後、大阪市内の美容室に20年勤務。2021年に独立、寝屋川市内にhair’s LOG  https://hairslog.com/ をオープン。書き続けている「あっくんのヘアケアブログ」 https://atussy.com/ は月間6万PVを超える。メーカーの商品開発協力、セミナー講師を務めるほか、「経営とサイエンス」(弊社発行)など美容専門誌に登場する機会も多い。

 

 

 

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