今まで、君は自分のソウルに、たずねたことがあるか?
どこが、他の人類の何億の人間とも自分はちがい、
唯一のものとして、ここにあるのかと。
そして、きみは今、きみ自身の立っている、この不安定で、やがて消えていく青春を確かめたことがあるか。
きみに、今、ホントに青春があるか。それに逢ったか?
それじゃ、青春って何だい?
きみが、このつかのまの
生命、青春について、
今、たしかめなきゃ、いつ、ためすというのだ?
きみ、きみ自身を。
白石かずこ著『愛たち けものたち 神たち』より
(1968年7月 天声出版刊)