「組合加入促進のデジタル化推進」、ハラスメント研修も開催
第394回理事会/全美連

全美連(吉井眞人理事長)は11月7日午後2時から群馬県高崎市内のエテルナ高崎で第394回理事会を開催、付議事項の「介護・育児休業規則、ハラスメント規則の制定に関する件」を含む全ての議案を承認可決した。吉井理事長の開会の挨拶に続いて野本義久副理事長が議長に指名されて議事に移ったが、これに先立ち藤原國明北海道美容組合理事長から第107回トップマスターズモード発表会(8/30、札幌市)に関する開催組合としての謝辞が、また翌8日に高崎アリーナで開催される第50回全日本美容技術選手権大会について地元群馬県美容組合の町田仁一理事長から歓迎の挨拶があった。

報告事項でははじめに各委員会報告が行われた。組織強化・広報委員会(井手口宥公委員長)からは消費者PR事業、作文コンテスト等について報告があり、井手口委員長は消費者に組合加入店舗の安全性をPRする目的で現在進めている同事業の進捗状況について、ステッカーを各組合に送付しており各地元の有力新聞への広告掲載準備も進んでいることを明らかにした。井手口委員長は報告の最後に組織強化の意味について「毎年2千名ずつ組合員が減少している。組織はやはり人が多ければ多いほど素晴らしいものになる」と述べ組合員増を訴えた。

事業・教育委員会の澤飯廣英委員長は訪問美容、ハートフル美容師養成講座、標準営業約款の再登録、全国大会の種目検討等について報告した。澤飯委員長によるとハートフル美容師の養成講座はコロナ禍の影響もあって開催県が減っているという。これについて同委員長は「制度の見直し時期に来ていることは確かだが、県単位での開催が困難な場合はブロック単位の開催を検討して欲しい」と積極的な開催を要請した。また、全国大会の競技種目に関しては現在検討会の場で具体的な見直し作業を進めており「出場選手が増えるような結論をなるべく早い時期に出して、来年の第51回大会(広島県)に活かしたい」と語った。このほか、諮問事項として検討中だという「組合加入が可能な経営形態の研究」について澤飯委員長は「面貸しサロンやフリーランス美容師など様々なケースの可能性について検討しているが、結論に至ってはいない。ただ、現行の生衛法(生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律)では、組合に加入できるのは美容所を開設している(店舗を持っている)人と定められている」と述べた。

検討会関係の報告事項では「組合加入促進におけるデジタル化推進検討会」に関して、これまでの開催経過や今後の見通し等について事務局より報告された。それによると、藤村博之法政大学教授をはじめ外部メンバーを含む11名で構成される同検討会はこれまでに計3回(7月28日、9月14日、10月24日)開催されており、12月15日に開催予定の4回目の会議後に具体的な内容を発表することになっているという。

その他の業務報告として、現在規制改革関連でデジタル庁が各省庁に対して行っているDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進の中で、厚労省側と「美容所への立ち入り検査」「管理美容師の講習会」「美容師養成施設の教員の選任」「管理美容師の配置」など4項目についてそれぞれオンライン化の可能性を検討していることが事務局から報告された。これについては令和4年12月中に工程表が公表される予定で、令和5年度もしくは6年度中には実施する方向で調整するという。

また、(株)資生堂から厚労省に出されていた出張美容関連の質問に対する回答が事務局から報告された。質問内容は、病気やケガ、障害、加齢等の理由で美容所を訪れたり自分でのメーキャップが困難な人に対して、同社が美容所以外の場所で社会貢献活動として行っているメーキャップセミナー(「がん患者さんのための外見ケアセミナー」)が美容師法(=美容所以外の場所で美容行為を行ってはならない)の適用を受けるか、というもの。報告によると、厚労省の回答は同社が照会したケース(自分自身でメーキャップを行うことが困難な人への施術)の場合は「美容師法における美容行為の供与には該当しない」という。

付議事項の1号議案では第52回全日本美容技術選手権大会(2024年度)の開催地に関する件が上程され、吉井理事長の提案説明を受けて富山県(開催担当=富山県美容組合)が承認可決された。

2号議案の「育児・介護休業規則、ハラスメント防止規則の制定に関する件」では、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の改正及び「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律の改正に伴い、「育児・介護休業等に関する規定を廃棄し、新たに「育児・介護休業規則」及び「ハラスメント防止規則」を制定することの提案理由が説明された。

これに関連して当日は全理事を対象にした「ハラスメント研修」が行われ、相談窓口でもある武田社会保険労務士事務所の武田倫明代表が、ハラスメントの概要説明に続いてセクシャルハラスメントおよびパワーハラスメントの判断基準や具体的な裁判例、職場ハラスメントの見抜き方などについて解説した。最後に協議事項の第395回理事会および令和5年新年懇親会の日程(いずれも令和5年1月18日、ホテルニューオータニ)を承認、吉井理事長は「感染予防対策を徹底した上で開催したい」と語った。

取材:小牧 洋

挨拶する吉井眞人理事長

野本義久議長

井手口宥公組織強化・広報委員長

澤飯廣英事業・教育委員長

会議の模様

ハラスメント研修で説明する武田倫明氏