ヘアカラーの作用をナノレベルで初めて解明
ホーユー ニュースリリース

ホーユーはヘアカラーの作用をナノレベルで初めて解明した、とリリースで発表した。

毛髪内部の物性を高分解能で二次元計測することに成功し、ヘアカラーの成分に作用しやすい領域と、作用しにくい領域が存在することを初めて発見したとのこと。

ナノレベルの微細物領域の物性を計測で来る原子間力顕微鏡を用いて、ヘアカラーをした毛髪横断面の力学特性を調査した結果、アンモニア等を使用した一般的なヘアカラーでは、ブリーチ成分が毛髪全体にわたり細部まで均一に作用する(下図A)が、炭酸塩等を使用したヘアカラーでは毛髪内部まであまり作用しない(下図B)ことがわかった。

これまで毛髪の明るさ(黒髪に対するブリーチ力)におおよそ比例してダメージも受けるという考え方が一般的だったが、同じ明るさにブリーチしても毛髪強度が低下しにくいケースがあることも確認した。

髪を明るくするためにはメラニンという色素を分解するが、このメラニンは毛髪の外周部に多く分布している傾向にある。このダメージの差はブリーチ作用のある成分のバランスをコントロールしてヘアカラーの作用をメラニンの多い毛髪外周部までにとどめ、もともとメラニンの少ない毛髪内部への作用は抑えた結果と考えられる。

ホーユーはこの研究成果を2018年7月に開催された第82回日本化粧品技術者研究討論会にて発表した。

また、9月に上記を応用した業務用ヘアカラーを9月に発売。今後もヘアカラーをはじめとした頭髪関連商品の開発を進めるという。

ホーユー ニュースリリースより