髪すっきりGO TOバーバーキャンペーン実施
秋のオシャレヘア提案で営業回復をはかる理容師、業界には“脱プラ”を呼びかけ/全理連

全国理容生活衛生同業組合連合会(略称:全理連、大森利夫理事長、45,000店加盟)が今「髪すっきり GO TOバーバーキャンペーン」を実施している。このキャンペーンは、コロナ禍で社会全体に閉塞感が漂う中、地域に根ざした理容業の役割を発揮しようと企画されたもので、具体的には「オシャレな2020年秋のヘアスタイル」の募集・発表・普及と脱プラスチックへの呼びかけという2点が柱になっている。9月1日正午から都内代々木の全理連ビルで行われた同キャンペーンの記者発表会には大森理事長、山口利光全理連文化広報委員長のほか、国の海洋プラスチックごみ問題を担当している環境省水・大気環境局水環境課海洋プラスチック汚染対策室の飯野暁室長補佐も出席した。会場には理容業の脱プラスチック化に賛同する理美容関係商社から寄せられたシャンプー剤やパーマ液などの製品も展示された。

発表会に臨んだ大森理事長(中央)、環境省の飯野氏(左)、山口文化広報委員長

 主催者を代表して挨拶した大森理事長は、新型コロナウィルスによって予定していた様々な事業やイベントが中止になるなど業界を取り巻く環境が厳しさを増している現状を説明した後、同キャンペーンの趣旨について「ウィズコロナ時代にあってどう営業回復を図っていくかが最大の課題だが、そのためにもお客様に来店してもらうことが重要。地域に根差した理容店が提案するおしゃれな秋のヘアスタイルで元気になり、明るく楽しい生活を取り戻して欲しい」と語った。これに先立ち連合会では7/16~8/24まで「オシャレな2020年秋のヘアスタイル」を全国の組合員・組合から募集。寄せられた90点の作品の中から、店頭ポスターを通じてお客様に提案するヘアスタイルを決定したという。顧客の受け入れ態勢について大森理事長は「組合員店ではガイドラインに沿った感染予防対策を徹底している。お客様には安心して来店してもらいたい」と期待感を示した。

キャンペーンの趣旨について説明する大森理事長

 いっぽう、地球温暖化問題に対する同連合会の取り組みについては、初めにこれまでの経過や成果について説明した。それによると、同連合会では環境省が中心となって進めている地球温暖化防止対策に呼応する形で14年前から独自のクールビズ企画を立ち上げ、これまでに「クールビズヘア」の発表会や「冷シャンプー」の普及等に取り組んできた。その後も、汚染された廃プラスチックが有害廃棄物の貿易を制限する「バーゼル条約」の対象になったことを受け、理美容関係商社に向けて「リサイクルに適さないプラスチック製品の代替品への切り替え」、また理容師には「脱プラ製品の積極的な利用」を呼びかけてきたという。そして、2019年9月に仏・パリで開催された理美容の国際組織OMC(世界理容美容機構)の会議で、大森理事長(OMC日本代表)は理美容業界の脱プラスチックを訴え、OMCから「環境アウェアネス章」が贈られている。大森理事長は最後に「今回のキャンペーンでは消費者のおしゃれに寄与しながら業界人のエコ意識向上もはかっていきたい」と意欲を語った。

挨拶する飯野氏

 続いて挨拶した環境省の飯野氏は、長年のクールビズ企画をはじめとする連合会の環境問題への取り組みに敬意を表し「業界の製品に使用されているプラスチックは全体からすれば微々たる量かも知れないが、それを理由に何もしなかったらこの問題は永遠に解決しない。自主的に取り組もうとする連合会の姿勢は素晴らしい」と述べた。このあと、脱プラスチックに取り組み今回のキャンペーンにも賛同して脱プラ製品を提供した理美容関係商社10社(別掲)を代表してタカラベルモント(株)と滝川(株)に大森理事長から感謝状が贈られた。

大森理事長から商社代表に感謝状が贈られた

 秋のヘアスタイル発表では、個人部門で最優秀賞に選ばれた梅本崇司氏(和歌山県)と団体部門で最優秀賞に選ばれた京都府組合の木村有貴さんが、フロントデザインを自由に楽しめるというメンズスタイル(梅本氏)と長めの襟足が特徴のレディース・マッシュルームスタイルをそれぞれ披露した。このほか、優秀賞には田山準一(茨城県)、川合シュウト(大阪府)、古賀充史(佐賀県)、また審査員特別賞には中野誠士(福島県)の各氏が選ばれた。

2020年秋のヘアスタイルを発表する梅本崇司氏(右)と木村有貴さん

                       

                                       梅本氏によるメンズスタイル   木村さんによるレディススタイル

今キャンペーンに協力し脱プラスチックの製品情報を提供した理美容関係商社は次の通り(順不同)
▼クラシエホームプロダクツ販売(株)「詰め替えボトルをパウチに変更。78%プラスチック量を削減」▼資生堂プロフェッショナル(株)「容器に紙パックを採用」▼イリヤ化学(株)「容器にガラスを使用」▼栄進産業「綿花と高純度パルプからできた植物繊維セルロースアセテート樹脂で理容櫛を作成」▼大洋商会「ボトルのパウチ化」▼タカラベルモント(株)「容器の紙パック化、パウチ化、詰め替え式整髪料の開発等」▼(株)フィヨーレコスメティックス(滝川株式会社)「ボトルに植物由来ポリエチレンを96%使用。245mlボトルのキャップはアルミ製に」▼滝川(株)「植物由来樹脂を使用したライメックス製」▼(株)ミルボン「ボトルのパウチ化」▼J-SHAVE「持続可能な素材を使用」

会場には脱プラスチックに取り組む理美容関係商社の製品も展示された


(記者:小牧洋)