【『SNIPS』の由藤秀樹さんが語る 「『弁当屋』は『のり弁がめちゃくちゃ美味い店が最強』。そして『美容室』は…」とは? その1】

 今回は3月号の「ザ・ターニングポイント」にご登場の、新潟県新潟市『SNIPS』の由藤秀樹さんに伺いました!

好評連載中「ザ・ターニングポイント」からのスピンオフ企画(前回の『switch』隈本達也さんに続き、2回目となりま~す)。本誌ではご紹介しきれなかった「長く・強く生き残るサロン」になるための秘訣を、こちらでもご紹介していきますね(ただし不定期です。 すいません!)。

取材中はもちろん、打ち合わせの段階でも、由藤さんからバンバン飛んできた名言・金言の数々ですが、とりわけ印象深かった「のり弁の美味い店が一番強い」というフレーズ。今回は、その真意に迫ります!

「どんなに時代が変わろうと、美容室にとって一番主力のメニューはやっぱり『カット』だと思うんですよ。そしてショート、ミディアム、ロングの中にも『スタンダードなデザイン』ってあるじゃないですか? お弁当屋さんで言えば『のり(海苔)弁』みたいなやつです。常に目指しているのは『のり弁』がどこのお弁当屋さんよりも美味い店、なんですよね」

え? 唐突に『のり弁』!? いや、確かに「のり弁」は永遠のスタンダードですが…(どのお弁当屋さんにもあるし)。

「のり弁がめちゃくちゃ美味くて、その上で『チキン南蛮フェア』とか『特製うな重』があるべきだと思うんです。でも『チキン南蛮』だけを最初から『売り』にすると、やがて飽きられる可能性が高い。まずは時代が変わろうと万人に選ばれる『のり弁』を徹底的に磨いて、その上で時々、単価の高い『季節限定・ウニ丼』などを出すことが大切なんじゃないかな。今って『のり弁』がイマイチなまま、酸性矯正とかダブルカラーとか、要するに最初から『うな重』を『売り』にしようとする風潮があるように思えるんです」

…なるほど。だんだん分かってきました。つまりまずは、最も普遍的な「のり弁」=「スタンダードなカットスタイル」でコンスタント&確実にお客様を呼べる力をつけて、その上で「シェフのスペシャリテ」的なメニューを打ち出したほうが「長く愛される」 ということですね?

「逆に『のり弁』が早く美味しくつくれない店は固定客が増えないし、客数がこなせないから、時間がかかって高単価メニューの打ち出しばかりに目がいきがちとなります。しかも今は『チーム戦』ではなく『個人戦』が多くなっている状況だから、質がなかなか上がらないし、生産性も上がっていかないという問題があります」

なぬ!? チーム戦であることも重要!? ごめんなさい! 字数的にちょっと一回ではお伝えしきれないようなので、次回に続きます!

  • 3月号掲載『SNIPS』の「ザ・ターニングポイント」も読んでくださいね~(^-^)。

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