パーマやカラー、トリートメント、処理剤etc.……、
いろんなケミカルプロダクツのパフォーマンスを
夜な夜な検証している研究熱心な美容師さんを毎回、お一人、ご紹介する
「YONAYONA CHEMICAL」
今回のゲストは、こちらの方!
『TOKUSA DESIGN』の吉見廣一さんです!
吉見さんは、『SHINBIYO』の5月号にも登場いただいたケミカルの達人――。
東に使えるプレックスがあると聞けば取り寄せては試し、西に面白いケラチンがあると耳にすれば買ってきては試す、まさに「検証の鬼」です。
5月号では、そうした検証を重ねた暁にたどり着いた「リムーブ&リセット」という技を披露していただきました。
実は、このリムーブ&リセットについては、読者の方々からの問い合わせも結構あったんですよね。
問い合わせで、一番多く聞かれたのは、施術で使っていた
「高機能アルカリ還元水って何ですか?」
ってことでした。
ならばとばかりに今回は、吉見さんに突撃取材を敢行し、
この高機能アルカリ還元水について、根掘り葉掘り聞いてみました!
「この成分は、どんな効果があるんですか?」という素朴な質問に、吉見さんは、
海洋深層水のような天然水を特殊な技術で電気分解した水らしいです。
その名の通り、pH12±0.5のアルカリ性の水ですが、肌に触れた瞬間弱酸性になるため、肌を刺激しないのが特長です。
ちなみに表面張力が62mN/m(25℃)しかないため、細かい隙間まで浸透し、汚れを剥離することもできるんですよ。
と答えてくれました。
ところで、表面張力が62mN/m(25℃)って????
この数値が低いのか高いのかすら分からず茫然としていると、
吉見さんは、ささっと、以下のように高機能アルカリ還元水の特長をまとめてくれました。
【特長】
■浸透性が高いため、成分の浸透を促進できる
■高アルカリかつ、高い還元性があるため、抗酸化作用がある
■界面活性効果がある
■菌が繁殖できにくい環境を長期間持続できる
■防腐剤としての効果もある
■消臭効果も期待できる
■水なので、肌にも髪にも安全
しかし、いろんな特長があるんですね!
すると、吉見さんは、おもむろにこのアイテムを取り出しました。
アルカリ性に電気分解した水で、一番メジャーなものに「激落●くん」の電解水がありますよね。これと高機能アルカリ還元水の比較をしてみるのって面白くないですか?(吉見さん)
面白い、面白い!!!! ってか、気になる!!
確かに「激落●くん」なら100均にだって売ってますもんね。
この時、吉見さんが見せてくれた検証はこんな感じです。
■カラー:アッシュ系8レベル(3%OX)でカラーし、放置10分。その後、流して乾かす
ちなみに検証の毛束は3種類ありました。
まず1つめ、こちらは普通にカラーして放置したもの。
ある意味、これが染まりの基準です。
続いてこちら、前処理で「激落●くん」を使ってカラー後、放置したもの。
上に比べて、染まりが浅いかな。
そして、こちらが前処理で「高機能アルカリ還元水」を使ってカラー後、放置したもの。
明らかに染まりが濃い!
先ほどお話しした高機能アルカリ還元水の「浸透促進効果」によるものと考えられます。(吉見さん)
そんなによく浸透しているなら、「持ち」だって良いはずですよね?
そんな疑問が頭をよぎります。すると、吉見さんは毛束をシャンプーし始めました。
……待つこと、45分
3本の毛束を30回シャンプーした状態がこちらです。
まず、基準の普通にカラーしたもの
結構、褪色しちゃってます。
続いて、「激落●くん」使用のもの
上に比べると、かなり残っています。でも、色がくすんじゃったかな。
さらに「高機能アルカリ還元水」を使ったもの
染料の残り具合は、一番! しかも、くすみがない。彩度がしっかりキープされています!
「まだまだありますよ」と吉見さんが毛束を取り出してきました。
マジっすか!
長くなったので、続きはまた明日お知らせします!