お久しぶりです。『YONAYONAケミカル』です!
たいぶご無沙汰しておりましたが、秘密裡にいろいろとリサーチ活動だけは続いていました。
今回は、そんな地道なリサーチからのご報告です。
2023年、今年も様々な会場で美容の展示会が行われましたよね。
その中で、『YONAYONAケミカル』がお邪魔したのは、
「ビューティーワールド」、「CITE JAPAN」、「TAKIGAWA トレードフェア」
の3か所。どれもみなさんお馴染みの展示会です。
今回は、3大展示会とも言うべき上記イベントにおいて、『YONAYONAケミカル』が独断と偏見でチョイスした気になる成分をそれぞれ1つピックアップしてご紹介したいと思います。
では、まずは「ビューティーワールド」から。
こちらは、2023年5月15日~17日に、東京ビックサイトで行われました。
世界11カ国から831社の出展者が製品をアピールした中、注目したのは、コチラです。
「写真が寄り過ぎて分からない!」
そう思ったあなた、ちょっと待ってください。こちらは水のスプレーです。表示成分上は、「水」としか書けない製品。でも、いろんな効果がある水です。
種類としては、アルカリに電気分解されている、いわゆるアルカリ電解水です。しかも、電解の仕方はかなり特殊な処理をしているようで、浸透性が高く、殺菌効果もある。さらに界面活性効果もあるとのこと。
ここまでを読んで、何か見覚えある! そうと思った方は、かなりの通です。それは何か……
そう、高機能アルカリイオン水です。
ちなみにこの製品の開発の方に取材してみたところ、高機能アルカリ水を精製するための水が、従来品とは一味違うとのこと。
またこの製品を使ったことのある美容師さんからは、「もしかしたら高機能アルカリイオン水のパフォーマンスを上回る”超高機能アルカリイオン水”」という評価も聞きました。
とにかく、この製品の性能が見てみたい! そう思わせる勢いのある製品でしたね。どなたか、検証レポート送っていただけたら嬉しいです😄
続いて、「CITE JAPAN」。
こちらの開催も2023年5月15日~17日。場所は、パシフィコ横浜で行われました。
「CITE JAPAN」は、メーカーの処方開発者向けの成分の展示会なので、もしかしたら知らなかったという美容師さんもいらっしゃるかもしれません。でも、手続きさえ踏めば、美容師さんも入場可能ですよ。
さて、ここで注目した成分は、コチラ
「トステア」です。表示名称は、「アミノエチルチオコハク酸ジアンモンニウム」。これは、次世代型の酸熱トリートメントの主成分として使われると言われているものです。
従来の酸熱施術では、アイロン温度が180℃必要だったものが、120℃程度でも同等以上の効果が期待できるというのがポイントです。
気になる効果は、①毛髪のねじれやうねりの緩和、②手触り感の向上、③引っ張り強度の向上などが挙げられます。
ちなみに写真の人物は開発者の一人である、神戸大学の辻野義雄教授です。
現在は、酸熱トリートメント以外のプロダクツにも配合されているようで、今後もトステアを配合した製品が増えそうです。
最後は、「TAKIGAWA トレードフェア」。
こちらは、2023年9月12日に、グランドニッコー東京 台場で行われました。
「ユニバーサルビューティ」をテーマに行われた同イベント。
どんな時も、誰でも、年齢、性別の区別なく、すべての人が美容の素晴らしさを享受すべきであり “美容に垣根をつくってはいけない”という趣旨で開催されました。こちらで気になったのは、
「ヒト幹細胞順化培養液」配合の美容液。さらに「エクソソーム」まで入っています。エクソソームとは細胞から分泌される直径50-150 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の顆粒状の物質のこと。
エクソソームの表面は細胞膜由来の脂質、タンパク質を含み、内部には核酸(マイクロRNA、メッセンジャーRNA、DNAなど)などの細胞内の物質を含んでいると言われています。気になる美容への効果は、主にハリ感の向上に関与する効果があるのだそうです。
このエクソソーム、今後、スキンケア中心にプチブレイクしそうな成分かなと思います。サロンでの店販アイテムとしてもかなり活躍しそうです!
ちなみに幹細胞系の成分で化粧品で使って良いのは、●●幹細胞培養液です。幹細胞そのものは使えないのでご注意ください。
以上が、駆け足でお伝えした3大展示会のピックアップ成分についてです。
もちろん、各展示会では、お知らせした以外にも気になる成分はたくさんあったのですが、掲載基準とか、掲載許可とか、いろいろ大人の事情でご紹介できなかったというのが正直なところです。
ただ、そういう部分も含めて3大展示会を振り返ると、以前あった「水素」のような大きなトレンド成分というものはなかったかなという印象です。
「じゃあ、次なる成分トレンドはないのか?」
そう思うあなた、いえいえ、そうではありません。トレンド成分がない時代には、基剤系のイノベーションが活発になる傾向があります。基剤系とは、剤型を形成するための成分のようなものです。
具体的に言えば、クリーム、リキッド、ローション、バーム、フォームなどを形づくる基剤に進化が起こるのではと予測しています。
また展示会では、上の動画のような肌の汚れ吸引機のようなエッジの効いた機器なども数多く見られました。こうした機器がヘア分野にも転用されてきそうな予感もします。
さてさて、次なる成分トレンドはいかに!
というわけで、今回はこの辺で!