肌への安全性を考慮した、カチオンフリー処方

マイブ薬用シャンプー/マイブ薬用トリートメント/
マイブ薬用スカルプローション
7月に株式会社ハホニコから発売される『マイブ薬用』シリーズのシャンプーとトリートメント、スカルプローションは頭皮と毛髪、両方のコンディションの向上を可能にした、医薬部外品のヘアケアラインだ。シャンプー&トリートメントはカチオンフリー処方で、肌への高い安全性も兼ね備えている。
「実は美容師だった20歳の時、『赤ちゃんでも使えるくらい安全なシャンプーやトリートメントを作りたい』と考えたことが、製品開発を志した出発点」
と語る、酒井代表取締役会長兼社長(以下、酒井会長)に、開発にまつわるお話を伺った。
「通常、トリートメントの基剤はカチオン性界面活性剤の製品が多く、頭皮にはつけないよう指示されています。しかし実際は、肌にまったくつけないように使うのは難しい。スカルプケア目的ではなおさらです。そこで今回は基剤に両性界面活性剤を採用し、肌への安全性を大きく高めました。また一般的にスカルプケアをうたうシャンプーやトリートメントは、頭皮ケアのほうに重きが置かれがちで、毛髪ケア効果は高くない製品が多いのですが、こちらはヘマチンの医薬部外品最大濃度配合や、カシミヤケラチン(加水分解ケラチン)等、優れた毛髪補修効果を持たせたことも特徴です」
テクノロジー面についてはさらに、シャンプー&トリートメントの開発に携わった研究開発部課長代理の森務氏がこう説明する。
「シャンプーとトリートメント双方の基剤を、両性界面活性剤にする処方は技術的に難しく、試行を重ねた末、今回の開発に至りました。この製品には前出のヘマチン液や加水分解ケラチン液といった毛髪補修成分の他に、毛髪に潤いを与える成分として、11種類のアミノ酸、8種類の植物エキス、マルトース・ショ糖縮合物、3種類の海藻エキスなども配合しています」

スカルプローションに関しては、研究開発部の森田詠子博士が
「こちらには『毛成長を促進』させる成分と、『脱毛を促す因子を抑制』する成分の2方向から、有効成分を配合しました」
と解説する。
具体的にはニンジンエキス(朝鮮人参)、ビワ葉エキス、センブリエキスなど、古くから毛成長に効果が認められている様々な成分を配合。これらは脱毛に繋がる5α-リダクターゼやFGF-5の不活性化、毛乳頭・上皮系細胞のアポトーシスの抑制にも働くという。
具体的にはニンジンエキス(朝鮮人参)、ビワ葉エキス、センブリエキスなど、古くから毛成長に効果が認められている様々な成分を配合。これらは脱毛に繋がる5α-リダクターゼやFGF-5の不活性化、毛乳頭・上皮系細胞のアポトーシスの抑制にも働くという。

「新規成分としては『マヨラナエキス』を配合しています。近年、毛包のバルジ領域にある毛包幹細胞の維持に17 型コラーゲンが重要であることが判明していますが、その17型コラーゲンの産生促進に直性アタックできるとして注目の成分なのです(森田さん)」
「マヨラナ」とはシソ科の多年草で、食用では「マジョラム」とも呼ばれる。肉料理などに使われるハーブの1種としてご存じの方もいるだろう。
様々な有効成分を配合し、肌への安全性も高い『マイブ薬用』シリーズ。薄毛、抜け毛、脱毛等の悩みに、男女問わずに対応できる製品であるが、エイジング世代のみが対象ではない。酒井会長はこう続ける。
「ブリーチオンカラー全盛時代は頭皮への負担が大きく、若くても薄毛に悩む人が増えてきています。こちらは長期にわたって継続できる安全性を持ったスカルプケアラインという点からも、早期からの育毛ケアとして、若いお客様にもぜひお勧めいただきたい製品となっています」

左:代表取締役 会長兼社長 酒井良明さん
中:研究開発部 課長代理 森務さん
右:研究開発部 博士(理学)森田詠子さん
取材協力:株式会社ハホニコ
*月刊『経営とサイエンス』2022年6月号 連載「気になる新製品」より転載


