パーマやカラー、矯正、トリートメント、処理剤etc.……、
いろんなケミカルプロダクツの
パフォーマンスを
夜な夜な検証している
研究熱心な美容師さんを毎回、お一人、ご紹介する
「YONAYONA CHEMICAL」
今回は、ちょっと新しい切り口からのケアを考えるセミナーにお邪魔したので、その模様をレポートします。
まずは、この映像を見てください。
何かを手の甲にスプレーしてます。それで、軽くこすってみると……
そう、手の甲がワントーン明るくなった!
通販とかでよく見る映像ですが、なぜ肌が白くなるのか?
その答えは……
な、な、なんと! 酵素なのだそうです。
なんでも酵素の保湿効果により、肌がワントーン明るくなったのだとか。
そう話すのは、ビガミラボラトリ『Spica』の竹内秀一さんです。
竹内さんは、東京・練馬にお店を構えるサロンオーナー。ちなみに酵素に興味を持ったのは、「マコモ」という食品酵素からなのだそう。
食べても害のない自然にあるものを美容に活かせないか。そこから竹内さんの研究は始まりました。いろんな酵素を試していくうちに、竹内さんは、ある微生物が生み出す酵素にたどり着きます。
それが先ほどのスプレーの中に入っていた酵素なのだそうです。この酵素の特徴は、とにかく生分解性が高いこと。
しかも、アルカリや酸の環境下でも生き延び、逆に酸やアルカリ成分を分解してしまうという強者です。さらに熱にも強いそう。
ここまで読んだところで、勘の良い方ならピンときたかも。
そうです! この酵素は、カラーやパーマ、矯正施術での残留成分の除去に有効なんです!!
ということで、今回のセミナーでは、この酵素を使った、カラー施術と矯正施術を見せていただきました。
会場は、埼玉県所沢市にある『RENOFU』さんにて。オーナーの高橋竜哉さん、ご協力ありがとうございます!
さてさて、まずはカラー施術のビフォアから。全体に12レベルくらいの明るさで、毛先はさらに褪色している状態です。(のっけからスミマセンです。ビフォアを撮り忘れてしまいました……)
ダメージレベルは、5段階で「3.5~4」くらいでしょうか。
今回は、こちらの髪の明度はあまり変えずに、ナチュラルなレッドバイオレットにしていくそうです。
ちなみにこの酵素、カラーの前処理で使うと、酵素が生成したアミノ酸が髪に補給され、保湿効果が高まるのだとか。また頭皮についたカラー剤を分解してくれる効果もあるそう。
さらに余分な薬剤を分解するので、ブリーチなどの頭皮の刺激も抑えてくれるみたいです。
塗布したら、スチームで加温放置します。タイムは20分が目安とのこと。
おそらく湿熱で放置することにより、酵素がさらに活性化するのだと思います。
その後、ライトナーで根元をリタッチして、放置後、水洗。
さらにその後、レッドバイオレット系10レベルを塗布していきます。
塗布したらラップをかけて、自然放置します。
そして、放置後です。竹内さんは、後処理でも酵素を使っていました。後処理で使うと、酵素が残留アルカリを分解してくれるのだそうです。
しかも、講習ではアフターシャンプーにも混ぜて洗ってました。竹内さんいわく、アフターシャンプーはダメ押しのためだそうで、
ここでは、アルカリ以外に未反応だった過水も分解してくるとのこと。まさに至れり尽くせりじゃありませんか!
ちなみに今回の仕上がりはこちら
1週間後や、次回来店時の髪色やコンディションも気になるところです(こちらも写真がなくてスミマセン……)
矯正での使用は、次回ご紹介します!