“髪映え”の良さにこだわった個性が際立つ鮮やかな色設計

プロステップルミシャス グリッターライン
10月、ホーユー株式会社のカラー剤「プロステップルミシャス」に「グリッターライン」3色調と、「コントロールライン」3色に、リフト、クリアが加わった。昨秋発売し「肌馴染みの良い色味」とコストパフォーマンスの高さで人気の「ヌーディーライン」に続く、新ラインの登場だ。「ヌーディーライン」が“肌映え”にこだわった色設計であるのに対し「グリッターライン」は“髪映え”を重視した色設計。若い世代に人気のシルバーやブルー、パープル系を色鮮やかに表現できることが特徴だという。詳しいお話をマーケティング室の瀬塚悟之氏に伺った。
「このルミシャスシリーズは、トレンド感はおさえながらも『自分らしさや自分の好み』を叶えることをより大切にした製品で、同時にサロン様のコスト削減にも役立つカラー剤として展開しています。『ヌーディーライン』は“トリニティベール”の色設計で、メラニンの赤味を抑えつつ肌映えの良い色味と、新生部から既染部までを一つの薬剤で自然につなぐことを可能にしました。一方、新たに発売する『グリッターライン』は、より髪色を楽しみたいお客様に向けて、色本来が持つ鮮やかな発色を重視しました。しっかりと色味は感じながらも、奇抜になり過ぎない絶妙な発色がおすすめポイントです」

ユーザー調査に基づいて絞り込まれた3色調の、鮮やかさを実現するのために、今回採用されたのが“ツインベール”という色設計だ。日本人の髪のオレンジからイエローのアンダートーンを打ち消す補色をバランスよく含んだ“スタビリティネイビー”の掛け合わせと、毛髪内部への浸透性を高める成分キシリット※1を配合。寒色と暖色、共に鮮やかに発色することを可能にしている。また、この“ツインベール”はアンダートーンによる色ブレを大幅に軽減した。同時発売の「コントロールライン」も、深みのあるブラウン系と、Pure Brilliant染料※2をベースに設計されたブルー系、レッド系は、クリアで鮮やかな発色が特徴だ。
「さらにルミシャスシリーズは、髪に油分を与えて補修するシアバター※3※4と、潤滑成分グリセリン※5※6を配合しました。ダメージ毛への浸透コントロールを行い、根元から毛先まで均一感のある染め上がりになるように工夫しています」
つまり「ヌーディーライン」「グリッターライン」共に、様々な履歴の髪でも「均一感のある仕上がりを叶える」機能が強化されているわけである。またなめらかでまとまりのある手触り感のためのダドマックポリマー※7や、染まりと色持ちの良さのためのスレオニン※3、PAC染料※8等も配合。質感や色持ちもサポートされている。
同社はコロナウイルスの流行や世界情勢の悪化で原料価格高騰の中、1剤のキャップの改良に取り組み、使い勝手を向上させながら、キャップのプラスチック量を45%削減することに成功している。価格据え置きでのハイクオリティを実現したという。
新ラインの誕生で「その人らしい美しさが際立つ=ヌーディーライン」に、「その人らしい個性が際立つ=グリッターライン」と「コントロールライン+リフト、クリア」が加わり、多くの顧客ニーズをシンプルステップで叶えられる展開となった。コスパの良さをキープしつつ機能面も強化され、経営的視点からのメリットも、さらに大きくアップしたと言えるのではないだろうか。
※1 浸透剤 ※2「 青系のPure Brilliant染料」 硫酸2,2’-([ 4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール「 赤系のPure Brilliant染料」 1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール硫酸塩 ※3 毛髪保護成分 ※4 シア脂 ※5 保湿成分 ※6 濃グリセリン ※7 ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウム液(毛髪保護成分) ※8 a-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン
ホーユー プロフェッショナル カンパニー
マーケティング室 商品企画1課
課長代理 瀬塚悟之
取材協力:ホーユー株式会社
*月刊『経営とサイエンス』2022年11月号 連載「気になる新製品」より転載