5月号特集「今、見直したいストパーベーシック」では技術や薬剤だけでなく、ストレートパーマを上手くメニュー化するための情報をお届けしています。ストパーって高単価だけれど時間がかかるので、注意しないと他のメニューを圧迫することになりかねません。5月号特集では、上手なオペレーションを行っている2つのサロンをタイプ別に紹介しています。
マンツーマンサロンのオペレーション
まずオーナーの近江朋代さんがお一人で施術している『atelier tomomo』(京都府福知山市)。
鏡面1席、シャンプー1台の完全マンツーマンサロンです。
ワンオペなので何かアクシデントがあってもスタッフを頼れませんし、時間がずれて次の予約のお客様に迷惑をかけるわけにはいきません。そのために近江さんが徹底しているのが「すべての施術の時間を測って記録する」ということ。必ずタイマーをセットして、ブロッキング・薬剤塗布・ブロー・アイロン……と各工程の時間を測り、お客様ごとのカルテに記録しているそうです。
こうして溜まったデータから正確な所要時間を割り出し、予約の取り方に反映しているのだそうです。時にはいつもと違うやり方をして、時間短縮につながるかどうか試してみることもあるとか。この地道なデータ取りが、気持ちに余裕を持った近江さんの仕事ぶりにつながっているように感じました。
2人以上で施術するサロンは…?
ストパーのオペレーションに成功しているサロンとしてもう一つ紹介しているのが、『PearL』(東京都渋谷区)。こちらはスタッフ10人在籍、その内6人がストパー施術に対応できるので、複数人で施術することが多いそう。
こちらのサロンでは、同時間にストパー施術が2席以上にならないように予約を取っているとのこと。これはオーナーのMATSUさんの、総客数を大事にするという考えから。高単価だけれど時間のかかるメニューで席が埋まってしまうと、他のお客様を受け入れられなくなって総客数が減ってしまう。これを避けるためのルールだそうです。
複数人で施術する場合、どんな風に分業しているのでしょうか。『PearL』では試験に合格したスタッフなら誰でも同じように施術ができるので、担当スタイリスト(メインスタッフ)でなくても「これは任せられない」という技術はありません。ただし薬剤の選定、放置時間、処理剤やシャンプー剤の選定、そしてアイロンはスルーかプレスか、毛先の対応はどうするか、水分を残すか完全ドライか……は担当スタイリストが指示しているそう。
作業の分業ではなく、お客様の髪についての「判断」をきっちり分業しているわけですね。これならお客様も安心できるし、指示系統がはっきりしていてオペレーションが混乱することもありません。
2つのサロンのオペレーションの工夫、誌面では他にもたくさん紹介しています。5月号特集、ぜひ読んでみてくださいね。