日本人特有の「赤み」を抑える革新的な処方で「透明感」を表現するファッションカラーライン

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長く売れている「ヒット製品」には、愛される理由があります。
このコーナーでは、そんな珠玉の逸品を取り上げ、ヒットのヒミツを大解剖。
ユーザーに愛される理由を様々な角度から探ります。

 

『 edol 』

エドルn 全77色+ライトナー(LT,LT-EX)、クリア(CLR-PX)、アイボリー(IV)
(医薬部外品)



「外国人風カラー」を可能にしたメラニン色素へのアプローチ


2010年代後半から一大旋風を巻き起こした「外国人風カラー」ブーム。この流行を受けて各社がしのぎを削り、新たなカラー剤の開発ラッシュが続く中、ルベル/タカラベルモント株式会社が満を持して打ち出したのが、ファッションカラー剤『edol』だ。2019年に発売した『edol』は、日本の古語である「絵取る」を語源とし、その名の通り、「白いキャンバスに絵を描くように」というコンセプトの元、ヘアデザイナーの自由な発想をそのままヘアデザインに落とし込めるカラー剤として、今なお絶大な人気を誇っている。
人気の秘密は、「透明感」「高染着」「継続性」という3つの特徴。商品の詳しい処方について、同社製品企画担当の日比康輔さんにお話を伺った。

「毛髪には、主に黒~褐色を担うユーメラニンと、赤~黄色を担うフェオメラニンという2つのメラニン色素があるのですが、人種などの違いでその量や比率が変わってきます。外国人風カラーでイメージされる西洋人の髪は、ユーメラニンもフェオメラニンも少ないため比較的透明感が出やすいのですが、日本人の髪は特にフェオメラニンを多く持っているため赤みが残りやすく、外国人風カラーを始めとした寒色系表現は難しいとされてきました。しかし『edol』は、日本人特有の赤みやオレンジみを抑えることができるため、濁りの少ない透明感のある色表現が可能になったんです」

「透明感」を出すために必要なのは、リフトしてベースの赤みを消すこと。そのためにそれまではブリーチを使って明度を上げたり赤みを取っていたが、それらの施術は髪への負担が大きく、ダメージが問題となっていた。しかし、『edol』は独自のシナジープレックスオイル処方により、アルカリと過酸化水素の浸透効果がアップしたことで、カラー剤自体の力でフェオメラニンの赤みを効果的に抑制することが可能に。これらの技術により、赤みが減ることで濁りも減少。また、ブリーチを使わないことで無理な負担をかけることがなくなり、透明感とツヤ感アップが実現した。



美しい発色と持続力に加え髪への負担軽減で継続性もアップ


処方の工夫はこれだけに留まらない。シナジープレックスオイル処方によるブーストオイル成分※1が、染着に有効な毛髪内のCMCβ層(油相)に浸透し、染料の定着領域を補強。しっかりと吸着して「高染着」することで髪の芯から発色し、色持ちの持続を手助けしてくれるのだ。当日だけでなく、長く美しい色が持続できるのは、褪色で悩むお客様にとっても高ポイントであると言えるだろう。『edol 』が売れている理由としては「継続性」という点にもあると日比さんは語る。

「美容師さんは、年間を通してカラー提案をされるので、継続できるという部分は大きいと思います。毛髪のダメージ部へ選択的に吸着し、保護するアクセスプレックス※2を全色に配合しているので、色の沈み込みや染着ムラを抑え、均一な色表現が可能に。また、アニオン性のブーストオイル成分がトリートメント吸着の土台を形成。根元から毛先まで美しい色ツヤに対する配慮がされており、より使い続けたくなる仕上がりへと導く処方になっていますので、美容師さんにとってもお客様にとっても双方に有益であると思います」



時代が求めるニーズを掘り起こし的確に応える商品ラインナップ


『edol』の快進撃は止まるところを知らず、さらに幅広い現場のニーズに応える展開を見せている。2021年には『edol』のリニューアルに加え、ファーストグレイ世代をターゲットにしたグレイカラーラインの『edol qon』、2023年には色を楽しみたい人たちに向けて鮮やかな色みを取り揃えた塩基性カラーのライン『edol yoyo』を発売。同年には、褪色時に自宅で色を補充するというメンテナンス発想の『edol COLOR SHAMPOO』も発表。『edol』のコンセプトを踏襲しながらも、多様化するライフステージに合わせた、バラエティ豊かな商品展開となっている。
そんな中、2月20日には、『edol』から新色「ディープクリアカラー」4色発売に加え、ライトナーEXがリニューアルされる。新色については15レベルのリフト力を有し、髪の負担を抑えながら1プロセスで色をしっかり入れるという処方設計。昨今の美髪ブームや、ブリーチを使いたくないけれど透明感を出したいという「ブリーチなしカラー」のニーズに応えた展開なのも興味深い。
常に時代と共にあり、的確な解を打ち出す『edol』。自由に色を描く美容師の必携アイテムとして、今後の展開にも目が離せなくなりそうだ。


>>>まとめ

POINT 01

日本人特有の赤みや濁りを抑え、ツヤと透明感を実現

POINT 02

ファッションカラーを楽しみ続けられる高染着処方

POINT 03

自由な色表現を可能にする、時代に即した商品展開

※1 POEステアリルエーテルリン酸、POEアルキル(12~15)エーテルリン酸(共に乳化剤)、ベンジルアルコール(基材)、ミリスチルアルコール(粘度調整剤)
※2 酒石酸水素カリウム
<ヘアカラーのご注意> ●使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。 ●ヘアカラーでかぶれたことのある方には絶対に使用しないでください。 ●ご使用前には、毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。

取材協力:ルベル/タカラベルモント株式会社

月刊『SHINBIYO』2025年3月号 連載「売れてる逸品!」vol.17より転載

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