【コタカール イー】
COTA CURL Eé
還元・酸化のプロセスに組み込んだ2つの架橋成分で、カール施術と同時に毛髪を補強
コールドパーマにおける、ウェット時とドライ時のカール差=ウェーブギャップは、避けがたいものと思われてきた。Cカールなど緩めの質感であれば尚更であり、顧客にとって「パーマをかけたが、上手くスタイリングできない」という悩みにつながりやすい。
コタ株式会社が5月に発売した『コタカール イー』は、主剤がシステアミン(化粧品分類)であるためカラーとの同時施術を可能としつつ、薬液パワーを上げずに、架橋成分を毛髪内部に浸透・定着させる「ダブルブリッジシステム」という新テクノロジーを採用。コールドパーマのウェーブギャップを軽減し、顧客自身がふんわりカールを再現できるカーリング料である。パーマと同時に毛髪補強もするというこの薬液の特長を、同社・研究部 研究課 開発一係の茨木公英さんと、同・製品評価係の齋藤麻美さんにお聞きした。
「『緩めのパーマを上手く再現できない』という顧客の声は、提案する側の美容師にとって懸念点でもあり、苦手意識につながる要素の1つでした)」と語る齋藤さん。
一方、女性の約6割が顔周りをアイロンで巻いているというデータも出ていた。それならばウェーブギャップが少なく、ふんわりカールを顔周りに簡単に再現、キープできる薬液を開発すれば、顧客に高い訴求力を持つのでは? それが開発の出発点だったという。
それを可能としたのが、次の図で詳しく紹介している「ダブルブリッジシステム」だ。ポイントは、カーリング料の還元・酸化のプロセスの中に、「ケラブリッジPPT※1」と「イオンブリッジ ハイドレート※2」という2つの架橋成分を組み込んだことである。







まず1液でシスチン結合とイオン結合を切断させると同時に、1液中の「ケラブリッジPPT」が毛髪を補強する土台をつくる。続いて中間処理剤の『ケラブリッジ』に配合されたリンゴ酸で穏やかに中和させつつ、「ケラブリッジPPT」と「イオンブリッジ ハイドレート」が毛髪内部に浸透・定着することで内部を補強。さらに外部補修成分の「カチオン化トレハロース※3」と「ジグルコシル没食子酸」が被膜形成し、摩擦や乾燥から毛髪を守る。最後に、2液で毛髪を酸化させると同時に、これらの成分を定着させる。このテクノロジーで、毛髪を補強しながらウェーブギャップが少なく、しかもふんわりカールを実現することが可能になったのだという。
また茨木さんは「今回『ケラブリッジ』に配合した「グルコン酸亜鉛」と「和漢植物エキス※4」の力で、従来よりもシステアミン臭をかなり抑えることに成功しました」と説明。同社の処理剤の『コタコントロール リフリー EX α』も併用することで、さらにデオドラント効果が増すという。

ー 2ステップデオドラント ー
同社は、この『コタカール イー』を用いた「バングメイク」という新メニューを提案している。その名の通り、前髪や顔周りにカール施術を提案し、「アイロンで巻くより、再現しやすくかわいいカール」として、パーマ未経験層にアプローチすることを狙っているという。そのためのカウンセリングシートやスタイル提案シートなど、訴求力の高いツールも準備されている。
新メニュー「バングメイク」で、パーマ未経験層にアプローチ
「バングメイク」とは、前髪や顔周りに「ヘアアイロンで巻くよりもかわいいカールをつくる」を提案するメニュー。『コタカール イー』によるカール施術で、顧客自身が顔周りにふんわりカールを再現できることにアプローチ。特にパーマ未経験者にとっては「カール施術の良さを知ってもらう」きっかけとなることを目指す。そのための販促物として「カウンセリングシート」や「スタイル提案シート」も用意されている。
「女性がこだわる前髪、顔周りにかわいいカールをつくることができる」薬液として、『コタカール イー』はまさにうってつけのカーリング料といえるのではないだろうか。
※1 加水分解ケラチン(羊毛) ※2 ヒドロキシプロピルグルコナミド ※3 トレハロースヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド ※4 ジオウ根エキス、シャクヤク根エキス、ショウガ根茎エキス、センキュウ根茎エキス、トウキ根エキス


取材協力:コタ株式会社


