ミルボン(佐藤龍二社長)は、高い頭皮環境改善効果と、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献を同時に実現する新規原料を企図し、廃棄予定のエゴマ葉から特殊な方法により抽出された「エゴマ葉エキス」を採用した。このエゴマ葉エキスは、高濃度の「ロスマリン酸」を含んでおり、2021年秋以降に発売の頭皮ケア製品に活用していく予定。
研究の背景
ミルボンはこれまでに、シソ科植物に含まれる「ロスマリン酸」が、頭皮の慢性的な炎症に関わる頭皮常在菌※を効果的に減少させることを確認しており、製品への応用に向けて研究を続けてきた。
一方で、世界が持続的に発展していくためには、人や環境に配慮した製品開発が必須であり、ミルボンでは「サステナビリティ 基本方針」に基づき、SDGs 達成に向けた原料採用にも積極的に取り組んでいる。
今回、SDGs への貢献と高い頭皮環境改善効果の両方を期待できる素原料として、エゴマ葉に着目。シソ科植物の一つであるエゴマは、エゴマ油(食用油)生産用の種子の収穫過程において、多くの葉が間引かれ廃棄されている現状がある。この廃棄されているエゴマの若葉からロスマリン酸を高濃度で抽出したエゴマ葉エキスを製品原料として活用することが、ミルボンの取り組む「持続可能な資源の利用」に資するものと考え、採用に至る。
なお、次のグラフに示す通り、今回採用した新規エゴマ葉エキスはミルボンで製品に活用実績のあるシソ科植物エキス 4 種と比べて、ロスマリン酸を高濃度で含有することが確認されている。
今後の展望
当該エゴマ葉エキスは、2021年秋発売予定の頭皮ケア製品から順次活用。
ミルボンでは今後も、SDGs達成を目指しながらも、高い機能性を持つ原料採用・原料開発を行い、サステナビリティの実現と魅力ある製品開発の両立を目指す。
※頭皮常在菌
ヒトの身体に存在している細菌の中で、多くのヒトで共通して確認され、共生しているものを常在菌と呼ぶ。その中でも頭皮に存在しているものを頭皮常在菌と呼ぶ。