(学)国際文化学園 国際文化理容美容専門学校渋谷校、国際文化理容美容専門学校国分寺校(平野徹理事長、荘司礼子校長)の「創立70周年記念 感謝の集い」が5月15日午後1時から、都内千代田区の帝国ホテル・孔雀の間で開催された。集いには理美容業界の諸団体、養成施設、メーカー・ディーラー等の代表者など約530名に同学園関係者約170名を加えた700名余りが出席した。
創立70周年を記念して作成されたという記念誌によると、1953年3月に渋谷区円山町に「国際文化理容美容学校(現在の渋谷校、初代校長は武市素以子氏)」として設立された同校は、56年に当時の北多摩郡国分寺町に「第二国際文化理容美容学校(現在の国分寺校)」を設立、素以子校長が兼任した。その後、66年には武市猛雄氏が両校の校長に就任、68年に猛雄氏が(学)国際文化学園の理事長に就任すると、翌69年に武市昌子氏が両校の校長に就任した。77年の学校教育法改正に伴う校名変更等を経て2002年に平野徹氏が理事長に、また2007年には荘司礼子氏が渋谷校校長に(15年からは国分寺校も兼任)就任した。
オープニングアトラクションでは、十二単に身を包んだ同学園の女性職員多数が控え、石笛(いわぶえ)奏者の横澤和也氏が奏でる荘厳な響きの中、衣紋道高倉流たかくら会東京道場の会頭も務める荘司礼子校長が十二単のお服上げを披露した。参加者は古くから伝わるという石笛の素朴な音色と華やかな雅の世界とのコラボに浸っていた。
学園を代表して挨拶した荘司校長は「国際文化学園は武市猛雄、武市素以子、武市昌子の三先生につくって頂いた学校。創立当初は本当にご苦労されたという話をよく聞かされた。どんなに大変な時でも猛雄先生はいつも『いいんだ、いいんだ』と言っていたのを覚えている。苦労してつくって頂いたこの学校をとにかく続けていかなければとの一心で職員と共に頑張ってきた。こうして70周年を迎えることが出来たのは本当に皆様のおかげです。これからもサロンやそれぞれの職場で役に立つ学生を育てられるよう一生懸命頑張ります」と述べた。
続いて、多数の来賓を代表して柿本榮三カキモトアームズ代表取締役会長が祝辞を述べた。柿本氏はまず、同校の校是でもある「つくす心」という言葉を紹介して「つくす心が活きてこそ尊敬される存在になれるのではないか」と述べた後、ある学校の校長が知識を身に付けることの大切さを強調したという話を取り上げ「美容師の場合は技術だが、大事なことはただ覚えるだけでなくそれをいかに応用していくかだ」と応用力の大切さを強調した。柿本氏は最後に「人々が美しく豊かに生きていくことに寄与することが我々美容師の務め。それを追求することで社会に貢献していきたい。皆さんと共に美しい日本を、美しい人をつくっていこうではありませんか」と参加者に呼びかけた。
また、乾杯の音頭をとった大森利夫全国理容生活衛生同業組合理事長は「10年前に同じホテルで開催された60周年の集いで見事な十二単を拝見し大変感動したことを覚えている。70周年は人間で言えば古希。国際文化学園が古希から百路の道(ももじのみち)へと発展することを祈念しています」とお祝いの言葉を贈った。
この後、理美容業界団体、全国の理美容専門学校、交流団体等の出席者紹介に続いて各代表の金内光信東京都美容生活衛生同業組合理事長、山中祥弘(学)メイ・ウシヤマ学園理事長、チン・ホォエイエン ハッピーヘア会長、石井孝典サスーンアカデミー・アドバイザーらが「現理事長、校長の尽力さは計り知れない(金内氏)」「戦後の荒廃時期にもかかわらず国際化や文化等の教育理念を掲げたことに敬服する。利他の精神とも言えるつくす心も素晴らしい(山中氏)」とそれぞれ祝辞を述べた。井眞人全日本美容業生活衛生同業組合連合会理事長からの祝辞も紹介された。宴半ばには今年の卒業記念発表会の映像紹介や奄美大島南部の島唄伝承の第一人者と言われる朝崎郁恵氏らによるステージライブも行われた。
女性教職員が十二単姿で出迎えた
オープニングで披露された荘司礼子校長による十二単のお服上げ
主催者を代表して挨拶する荘司校長
来賓を代表して祝辞を述べる柿本榮三氏
大森利夫氏による乾杯の発声
理美容業界団体を代表して挨拶した東京都美容組合の金内光信理事長
理美容学校を代表して挨拶した山中祥弘氏
朝崎郁恵氏らによるステージライブ
取材:小牧 洋