株式会社ガモウ(蒲生典子代表取締役執行役員社長)と株式会社ガモウ関西(亀井 瞬代表取締役社長)は、12月5日(火)、東京都新宿区のウェスレアン・ホーリネス教団 淀橋教会にて「switch! 2」を開催した。
同イベントは『DADA(現DADA CuBiC)』創設者で、美容業界に数々の功績を残した故・植村隆博氏の10回忌となる今年、氏を追悼すべく行われたトリビュートヘアショー。2014年に大阪で行われた「switch!」以来、2回目の開催となる。
ヘアショーには植村氏と親交の深かった『VeLO/vetica』代表の鳥羽直泰氏、『Double/Double SONS』代表の山下浩二氏、『MINX』代表取締役社長の岡村享央氏、『SHISEIDO』ヘアメイクアップアーティストで『SABFA』校長の計良宏文氏、そして愛弟子である『DADA CuBiC』古城 隆氏が出演。
植村氏から受けた印象深い言葉の紹介を交えながら、それぞれの核にあるテクニックとクリエイティビティを強く込めたステージを披露した。
静かに、丁寧に、心を込めてカットをする古城氏。
鳥羽氏のステージにはサプライズで『LECO』の内田聡一郎氏、『vetica』の高木貴雄氏も出演した。
ギターサウンドの中、モデルに風を当てながらカットする山下氏。
唯一、カットではなくセットアップでクリエイティブを披露した計良氏。
ダイアグラムの投影と共に、ジオメトリックなボブをカットした岡村氏。
全国から集まった来場者たちは、息を吞むようにステージに集中し、各デザイナーのメッセージに耳を傾け、そして植村氏が美容業界に遺し、美容師たちに伝えてきた想いを改めて噛みしめるようにヘアショーに見入っていた。
当日スクリーンに映し出された、古城氏と植村氏の言葉を一部紹介する。
植村は僕に
自分の足で強くしっかり歩いて、生きていくために、
努力し続けることの大切さを教えてくれました。
そして、技術のクオリティとヘアをデザインすることの
本質を受け継ぎました。
基礎とは何なのか?
クリエイションとは何なのか?
その問いかけを受け継ぎました。
だから僕はこれからも探し続けます。
古城 隆
いろいろなものをみたほうがいい。
人は五感を持っていて、それを意識している生命体は
人間だけのような気がします。
普段はあまりにも視覚的な情報だけに頼りすぎていて、
触覚や聴覚を使わなかったりする。
旅をすると、それを知ることができる。
それを知らされるのが、旅であるのかもしれない。
毎日、そんな研ぎ澄まされた環境で生活して、
その刺激を仕事そのものに活かすことができるのが理想だと思います。
普段の生活の中で、いかに旅をするか。
どんな内容の一日をつくるか。
僕たちの世界は、そこに尽きるような気がします。
何かを探そうとして美術館に行っても、何も見つかりません。
目を閉じた時に浮かぶもの、デザインの答えはすべてそこにあるのです。
旅は続いてゆきます。
植村隆博