より高効率で高品質な生産を実現
新工場見学会/NAKANOホールディングス

中野製薬株式会社(中野孝哉代表取締役社長)の親会社である株式会社NAKANOホールディングス(中野耕太郎代表取締役社長)は、新たな頭髪化粧品および医薬部外品製造工場として、滋賀・草津市の現草津工場の隣地へ中野製薬製造株式会社 草津工場を竣工し、5月13日(月)に関係者を招き新工場見学会を開催した。

はじめに、中野製薬株式会社の中野耕太郎代表取締役会長は「お客様に喜んでいただける商品を、いかに品質高く、安定的に供給していくことができるかが最大の使命であると認識し、新工場をフルに活用し化粧品業界に対しお役に立っていきたい」と抱負を述べ、日頃の感謝と共に挨拶を行った。

旧草津工場は、1973年に竣工し約50年にわたり稼働している中、30年前から増設、立て替えを念頭に置き、2019年に新工場の建設が決断された。

次に、中野孝哉代表取締役社長から、品質管理のチェックなどを行いながら旧工場と新工場での並行稼働を経て、来年3月を目途に完全移行する構想であることが紹介された。また、旧工場から生産能力を倍増させた新工場は、今後を見据えた同社が目指すビジョンに基づいた設計であることを説明。「新工場をフル活用し、プロフェッショナル事業をコア事業とした上で、トレンドセッターである美容師の方々と共に様々な新しいトレンドを生めるような商品をつくっていきながら、そのノウハウを活かしてODM・OEM事業、コンシュマー事業、グローバル事業、ペット事業など強化していくことによって、弊社が定めているパーパス“日々 美を ともに”に込められた思いを実現できる社会をつくっていけると考えている」と述べた。続いて中島康雄生産本部本部長から新工場について詳しい紹介が行われた後、来場した関係者たちは研究から製造まで一貫して行う同社の取り組みが凝縮された新工場を見学した。自然環境と人にやさしい工場で高品質な商品の安定的な供給を実現し、顧客からのさらなる信頼醸成を図る。

<以下リリースの引用>

新工場は「SMART・SUSTAINABLE・WELLNESS」をコンセプトに、それぞれ以下のポイントに重きを置いている。

① 高効率・高品質な生産が実現する先進性

高効率で従業員負荷を低減する自動化設備を実現。
【ISO22716(化粧品GMP)※に準拠】
調合・充填室はクリーンルームを導入し、生産工程に求められる、衛生レベルに応じたゾーニングを実現。
クリーン環境の調合工程によって製品の品質や安全性に関する高い基準を満たすことで、お客さまの安心感を醸成し、高い信頼を得ることを目的としている。
※化粧品の製造に関する品質・安全性に関する国際規格。製造メーカー(化粧品業界の場、製造販売業者も含む)に求められる製造管理・品質管理基準に関する「適正製造規範」であり、化粧品を製造するにあたって、原材料調達・検品、調合、製造、包装、出荷検査、出荷管理、回収対応などの一連のプロセスに関しての管理基準として認知されている。
【製造実行システム(MES)導入】
製造実行システム(MES)を導入し、多品種変量生産のノウハウをITシステムで管理。生産プロセスを最適化することで、製品品質の安定を目指す。

② 自然環境と共生するサステイナビリティサステイナブルな環境配慮型施設で、地域と共生し社会に貢献。
【CASBEEの取得】
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)※において、環境効率指標BEE=1.5のAランク(大変良い)の取得を目指す。特に敷地内の室外環境や、資源・マテリアルの環境負荷低減に配慮することで、よりサステイナブルな生産プロセスを構築。
※建築物の環境性能で評価し格付けする手法。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステム。
【クリーンな生産を支えるサステイナブルな排水処理技術】
処理した水を脱水機の洗浄水に使用し、水の使用量を抑えるエコシステムを独自で設計。自在な生産(変種変量生産)を支える排水処理技術により、水質汚濁の防止、排水量の削減、処理に要するエネルギーの削減に取り組む。
【地域共生への取り組み】

エクステリアには、滋賀県の琵琶湖周辺で長く愛用されてきた天然素材の葦簀(よしず)をモチーフに、強い陽ざしを遮断しながら心地よく風を通す機能を持たせた「YOSHIZU SKIN」を採用。
新工場の顔となるエントランスでは「信楽焼タイル」張りのアクセントウォールが人々を迎え、地域と共生する企業姿勢を表現している。その他にも、エントランス内の壁には、現工場の外壁に使用されているレンガを移植し、デザインの一部に組み込んだ。長きに渡り高品質・高い安全性を誠実に追求してきた志を継承していく。
これらのマテリアルによって、地域に親しまれ環境と呼応する新たなランドマークとして愛される新工場を目指す。

③ 従業員が誇りを感じられる人にやさしい環境
働きがいを感じることができる環境づくりを目指す。


【従業員が日々の仕事を誇りに思い、健康に働くことのできるワークプレイス】
クリーンルームを含む衛生区分により管理された作業環境は、働きがいを感じられるワークプレイスを実現。
食堂・事務所の南面は全面ガラスのため前庭を望むことができ、季節の変化を感じられる憩いの空間。美しく働く従業員のために更衣室やトイレなどの毎日使用するアメニティスペースも十分なスペースを確保し、すべての従業員が働きやすい環境づくりを目指す。開放感があり、リフレッシュしながら働くことができる空間で、従業員一人ひとりの新たな発想を期待。
操業当時から変わらない職場環境の「美」も追及するフィロソフィーは、従業員の美意識を高め、同社のコーポレートメッセージ「日々 美を ともに」を育む社風に受け継がれている。

■新工場概要
所在地:滋賀県草津市南山田町63番地の1
敷地面積:約16,800㎡
延床面積:約8,500㎡
建築面積:約6,000㎡