日本の伝統 和装着付・花嫁着付の文化を継承
Zenkon Contest 2018 全国大会 / 全日本婚礼美容家協会

7 月31日(火)、新宿ハイアットリージェンシー東京において、職業訓練法人全日本婚礼美容家協会(以下、全婚協。田中雅子会長/マリールイズ恵子副会長)主催、中央職業能力開発協会/東京都後援による「Zenkon Contest 2018」が、ゲスト審査員にマサ大竹氏を迎えて「第38回全日本打掛花嫁着付コンテスト」「第38回和装トータルコンテスト」「第17回ニューブライドコンテスト」そして、新たに設けられた「第1回留袖着付コンテスト」の4部門で開催された。

茨木冨美子氏(中部ブロック評議員)の開会宣言の後、田中雅子会長とマリ―ルイズ恵子副会長が登壇。田中会長から「近年、コンテストへの参加者も少なくなっている中、予選大会では各ブロックのブロック長と会員の皆様の御尽力で整えられた会場で、選手の皆様が良い作品をつくろうと、持てる力を出し切って、一所懸命闘って下さいました。そこで、今年も、今後の研修に役立てていただくためにも、ブロックで賞に選ばれた方達だけではなく、参加者全員に本大会への出場権を与えることに致しました。本日もこの会場で、これまで研鑚してきた力を出し切って作品をつくってくれるものと思います。どうぞ最後まで、選手たちを温かく見守っていただけますよう、お願い申し上げます。コンテストの出場者数の減少、技術力の低下等、さまざま課題を抱えている昨今ですが、全日本婚礼美容家協会は、これからも日本の伝統である和装着付、花嫁着付の文化を守り、継承し、育てて参りたいと存じます。メーカー様、問屋様、ディーラー様、ジャーナル様に心から感謝申し上げますと共に、今後も変わらぬ御支援と御協力を賜わりますよう、お願い申し上げます」と、挨拶した。

本年より新たに加わった「第1回留袖着付コンテスト」より、コンテストがスタートした。この部門は、着付技術(ヘアメイクは除く)のみを対象に、一般着付師の参加も認めた形でとり行われた。ヘアセットを他者に委ねるために、中には留袖のヘアスタイルにはそぐわないと思われる髪型もあり、次回への課題となった。「ニューブライド部門」では、最優秀賞、優秀賞が共に男性美容師の頭上に輝いたことは喜ばしいことではあるが、今後は、婚礼式場、美容室の着付現場で仕事をしている美容師の方々に、より積極的にコンテストに参加していただける事を切に願うものである。

21世紀に入り、世界全体が大きく変化する中、日本古来の伝統にのっとった各種技術の継承は、重要なことである。そのためには、現場で研鑚した技術の水準が保たれていることが大前提となる。今こそ全ての団体が、各々の設立時の主旨を胸に新たにし、「凛」とした姿勢で、コンテストの存続にあたることが望まれていると言えよう。

宇山照江(北海道ブロック評議員)氏の閉会宣言で、無事、幕を閉じた。

■入賞者一覧■ 写真左から
[留袖着付の部]
最優秀賞と中央職業能力開発協会会長賞:白鳥優花(東京都)
優秀賞:長谷川 舞(東京都)
金賞第一席:石井 あすか(東京都)
金賞第ニ席:益田 愛(広島県)
金賞第三席:野路 彩弥加(東京都)
金賞第四席とジャーナル賞:戸井田 桃子(東京都)
金賞第五席:篠原 弘子(愛知県)

[和装トータルの部]
最優秀賞と東京都知事賞:水上 恵利加(北海道)
優秀賞と中央職業能力開発協会会長賞:石川 優奈(東京都)
金賞第一席:菊池 由可子(神奈川県)
金賞第ニ席とジャーナル賞:矢内 蓉(群馬県)
金賞第三席とジャーナル賞:長野 麻美子(東京都)
金賞第四席:佐藤 葵(東京都)
金賞第五席:高野 沙絵(埼玉県)

[振袖花嫁の部]
最優秀賞、東京都知事賞と長尾賞:兎内 春香(東京都)
優秀賞と中央職業能力開発協会会長賞:飯沢 綾女(東京都)
金賞第一席:阿部 瞳(東京都)
金賞第ニ席:伊藤 昌代(愛知県)
金賞第三席:上原 あすか(東京都)
金賞第四席:川上 愛子(大阪府)
金賞第五席:河野 愛子(福岡県)

[ニューブライドの部]
最優秀賞、中央職業能力開発協会会長賞とジャーナル賞:丸山 俊也(東京都)
優秀賞、東京都産業労働局長賞とジャーナル賞:内田 喜郎(東京都)
金賞第一席:佐藤 菜々子(東京都)
金賞第ニ席:大谷 侑(東京都)
金賞第三席:木村 友哉(東京都)
金賞第四席:中村 洋子(広島県)
金賞第五席:大内山 富恵(東京都)