全日本美容講師会(福島吉範会長)は10月1日、兵庫県姫路市のアクリエひめじで第109回トップマスターズモード発表会を開催、各担当講師がヘアステージで「GL(ジーエル)」、帯結び創作ステージでは「颯(かぜ)」「白鷺(はくろ)」をそれぞれ提案した。また、前日には多数の組合員が参加してヘアおよび帯結びの研修会も行われた。
同県での発表会は12年ぶりとあって、会場には地元の美容学校生300名を含む約1400名の観客が詰めかけた。発表会は午後2時からスタートし、開会セレモニーで主催者を代表して挨拶した福島会長は「全日本美容講師会は世界で最も多い会員数を誇る技術研究団体。昨日の研修会には350名もの組合員が参加して熱心に勉強してくれた。我々講師会が目指しているのは感動と感激なので、昨日の研修会や本日のステージで受けた感動、感激を各自のサロンに帰ったら是非お客様にも伝えて下さい。講師会ではこの発表会を毎年地方で開催しているが、その狙いは地方における活性化だ。今回、地元の美容学校生がたくさん参加してくれているが、今までに無かったことなので活性化の一助につながるのではと期待している。彼らが将来組合に入って、講師会のステージに立ちたいと思う人が出ることを心から祈っています」と語った。
続く来賓祝辞では清元秀泰姫路市長が「講師会は第1回のモード発表会を1962年に東京の日比谷公会堂で行って以来、常に日本の美を世界に発信し続けてきたと聞いている。姫路城は400年の歴史と文化を誇る世界遺産だが、今日はこれに負けないくらい素晴らしい美のステージを姫路から発信してくれることを期待しています」と述べた。また、藤原國明全美連理事長は「毎年行っている発表会の目的は、各担当講師が製作し発表したモードを講師会会員や組合員の皆さんがお客様に提案しおしゃれを楽しんでもらうこと。我々美容師には、常に快適な環境の中で顧客に安全・安心・上質な美容サービスを提供することが求められている。その結果として、美容という仕事が持つ素晴らしい高い価値をお客様に知ってもらうことが出来る」と各県における普及講習会への協力を呼びかけた。
最後に開催担当組合を代表して挨拶した福井佳徳兵庫県美容組合理事長も「ステージで繰り広げられる技術者たちの今期モードへの思いをしっかりと胸に刻み、今日ここに来られなかった人々にも伝えて下さい」と普及活動への理解を求めた。セレモニーではこのほか、先のパリオリンピック柔道・男子で金メダルを獲得した兵庫県出身の阿部一二三選手からのビデオメッセージも紹介され会場を沸かせた。
発表会でははじめにヘアステージ「GL(創作監修=鳥海利恵子氏)」が紹介され、ヘア部門創作担当の山田久美子、久保寺有紀、林伸久、岡村珠美、五輪拓也氏らがセニングの使い分けによる洗練された美しいシルエットを作り上げたのに続いて、17名の会員が桂由美、ヨウジヤマモト両氏の最新衣装によるヘアコレクションステージを展開した。いっぽう、帯結びステージ(創作監修=新井米子氏)では、平和な世界を帯結びに託したという「颯」のデモストを長谷川見知子、由井紀惠子、森本芳華氏らが、また白鷺城の別名を持つ姫路城の優美さを表現した「白鷺」のデモストを芝原ミサコ、浅野美鈴、山口一葉氏らが行った後、総勢54名の最高師範、常任師範、師範がそれぞれのコレクションステージを披露した。発表会終了後の午後6時半からは会場をホテル日航姫路に移して懇親会も開かれた。次回のモード発表会は本部による開催になる。福島会長は「陸と海の両方を使った感動と感激のステージを考えているので期待して欲しい」と述べた。
ヘアGL
帯結び 颯
帯結び 白鷺
福島吉範会長
清元秀泰姫路市長
藤原國明全美連理事長
福井佳徳兵庫県美容組合理事長
ヘア「GL」のステージ
帯結び「颯」と「白鷺」のステージ(