東京都美容生活衛生同業組合(BA東京/金内光信理事長)は10月23日午後6時半から、都内代々木の美容会館9階ホールで第3回理事会・支部長会を開催、報告事項や付議事項など全議案を承認可決した。
議事に先立って挨拶した金内理事長は「先日パリで世界理容美容技術選手権大会が開催され東京の選手が3位に入賞はしたが、近年は韓国や中国に技術だけでなく美容料金や賃金、客単価の面でも抜かれているのが現実。日本の美容が世界に負けないのは今や接客くらいではないか」と前置きして、自身が以前から訴えている美容料金の見直しの必要性を改めて強調した。
議事は金内理事長の議長で進行し、報告事項では退任役員の顕彰、経営講習会の開催等が報告された。このうち新規組合員を獲得するため令和6年度組合加入促進企画として行われる第9回組合加入体験キャンペーンについては、その実施要項が事務局より報告された。それによると期間は令和6年11月1日から令和7年10月31日までで、キャンペーン期間中の目標登録者数は100名(月間約15名)、期間終了後の目標継続加入者数は30名だという。目標達成のために組合では約2千部のDMを配布しているが、これについて金内理事長は「これだけの未加入サロンがあるということだ。相乗効果を上げるために皆さんも近くの未加入店の郵便受けにチラシを入れる活動をして欲しい」と協力を呼びかけた。
同キャンペーンに関連してBA東京では各区域の保健所を活用して組合活動と組合メリットの周知をはかり、加入促進につなげるため保健所への協力要請も行っている。その概要は、各支部を通じて都内23区と多摩地域の保健所に組合加入促進への協力要請と協力取組みの状況調査を行うというもので、具体的には各保健所に対し①支部発の依頼書、②厚生労働省から行政宛の活動推進月間協力依頼書(写)、③第9回組合加入トライアルキャンペーンチラシ、④アンケート調査票などを配布する。実施期間は令和6年10月1日~令和7年3月31日で、「都内全保健所を訪問して組合加入促進への協力を要請し、協力の受諾とアンケートの回収」を達成目標にしているという。
保健所宛の依頼書では、今年の7月8日付で厚生労働省より各行政(衛生主管部(局)長宛)に発信されている「組合との連携や情報提供・加入等に係る協力依頼」に関する文書を取り上げ、「美容組合が都民の安心安全を確保するためにも全店舗が美容組合に加入することが重要なファクターになる」としている。この厚生労働省から衛生主管部(局)長宛に出された依頼書の要点は「新規営業者をはじめとする管下の生衛組合未加入の事業者に対し、生衛組合に関する情報提供等を積極的に行うとともに、衛生情報の周知等に関する生衛組合の活用や災害時等に備えた生衛組合との協力・応援協定の締結をはじめとする連携協力の推進に関して、特段のご配慮をお願いします」という内容。
過日、足立保健所を訪ね部長など関係者に協力依頼をしたという金内理事長は「美容組合の現状を伝え組合と保健所の関係強化の必要性を強く訴えた。先方から良い感触を得られたので各支部でも動いて欲しい。我々が取り組んでいる組合加入体験キャンペーンを成功させるためには、保健所といい形で協力関係を築くことが大切だ」と述べた。
このほか、経営講習会や第66回ガラ・ド・ラ・コワフュールの準備状況等についても各担当者から報告があった。久しぶりの経営講習会は令和6年12月6日午後7時から、美容会館2階研修室に楽天グループ(株)ビューティ事業部の担当者を講師に招いて「新規集客に繋げるサステナビリティ・SDGsとは?“美容室への導入方法と取組みについて”」をテーマに開催される。ガラ・ド・ラ・コワフュールについては、令和7年6月下旬~7月上旬の火曜日のいずれか1日に、墨田区総合体育館で開催予定だという。
付議事項では役員・総代等選挙管理委員会の委員の選任について諮られ、各ブロックから推薦された委員候補者(敬称略)が選任された。澁谷きく子(中央)、栗田英樹(城北)、武藤渉(城南)、石井亨(城西)、猿渡滝雄(城東)、菊地光徳
挨拶する金内理事長
理事会のもよう
経営講習会について説明する村橋専務理事
ガラ・ド・ラ・コワフュールの準備状況を報告する勝野常務理事(実行委員長)