第47回タキガワトレードフェアの翌日9月11日(火)、滝川(滝川睦子社長)と取引先ディーラーで組織するTISA(TAKIGAWA Insentive System Association)運営委員会(岩田一良代表委員)による「第40回 TISA全国経営者大会2018」が、前日と同じ東京・台場のグランドニッコー東京 台場を会場に開催された。
ディーラー、メーカー、サロン関係者など282名が参加する中、午前10時にTISA運営委員会代表委員の岩田一良氏(東和会長)が開会宣言の挨拶を行い、続いて滝川社長が『新時代への幕開けと美容ニーズの変化』-「効率」「時短」「生産性」「価値観の変化」-と題して基調講演に立った。
滝川社長は、TISA全国経営者大会の開催が昭和54年(1979年)にスタートし40回目を迎えたことを、時代背景を踏まえ振り返り、バブル崩壊後の経済という観点からは難しい時代だった平成も、IT関連の進化は目覚ましく、ライフスタイルの変化も大きな時代であり、情報の扱い方やサロン様とお客様の関係も大きく変化し、今後十年でAI等の進化がさらに加速し、これまでの十年以上の変化が生まれることだろうと語った。そういった中で、世代の差・時代の差に対峙をしていかなければならないことについて、どの時代もそれぞれの時代を背景とした経験・価値観が有り、自分の経験で語ってしまうと相手に伝わらい事は当たり前で、相手の理解力の無さを責める以前に、自分の伝える力の無さを反省し、他者を理解して伝える力を変えていくことで、理解度も変わり、それらはサービスや商品開発にも当てはまると語った。また、2025年には人口の30%が高齢者となる超高齢化社会を迎えるにあたり、訪問美容や店舗のあり方をより考えなければならず、後期高齢者のお客様へ何を提供できるのかを、現場の意見と共に考えていきたいと述べた。美容が健康に与える力が認知され、メンタル面と美容の関係が注目される時代だからこそ、業界全体で生活者に対するサービスのあり方を、世代ごとに、時代ごとに切り取って必要性を考えていく。さらに2025年問題を控えて、業務のスリム化をし、無駄をなくすことが必要であり、工夫することで生産性をあげる取り組みがますます求められる時代となる。そして、「時短」という面では、提供するサービスの“時間”について、長い⇔短い、早い⇔遅いといった様々な要素の成果に見合った達成感、満足度などを総合的な観点から見直し、時間と成果のバランスを図る重要性を唱えた。超高齢化社会に向け、美容ニーズも時代とともに変化し、スモールマーケットの可能性含め、新たなチャレンジでチャンスをつかんでいただきたいと結んだ。
このあと、全体講演として岩出雅之氏(帝京大学ラグビー部監督・帝京大学教授)が「常勝集団のプリンシプル~自ら学び成長する人材が育つ「岩出流」心のマネジメント~」と題して講演。昼食を挟み行われた分科会では、小松成美氏(ノンフィクション作家)が「一流とは何か~トップアスリートの真実~」と題して、竹内謙礼氏(いろは 代表取締役)が「明日からすぐに実践できるお客様の質を上げる方法」と題してそれぞれ講演。最後に再び全体講演として、松平定知氏(元NHKアナウンサー・京都造形芸術大学教授)が、「現代に生きる戦国武将の知恵~混迷の現代を生き抜くために~」と題して講演を行った。
集客、接客、人材育成、トレンド情報など、ほぼ終日にわたる硬軟取り混ぜたバラエティに富んだ、これからのサロン経営に役立つセミナーに、参加者はそれぞれのビジネスのヒントとして聴き入っていた。
全体講演を行った岩出雅之氏氏(左)と松平定知氏(右)
分科会の講師を務めた小松成美氏(左)と、竹内謙礼氏(右)
またこの日は、同じく東京・港区のグランドニッコー東京 台場の地下1階フロアに会場を設け、ヘア、エステ、フェイシャル、メイク、ネイルなど滝川の取引先など約40社による製品、機器、商材、技術情報、サービスを一同に集めた「TAKIGAWA TOTAL BEAUTY Fes.(タキガワトータルビューティフェス)」も、午前10時から同時に開催。来場者限定の企画も多数用意された様々な展示やデモ、話題の新製品やメニューを体験できるブースが多数用意される他、各分野のスペシャリストによる新たなメニュー導入に役立つ、理美容・エステ・ネイル等に関連する7の無料セミナーが用意されるなどし、訪れるサロン関係者などで終日にわたり賑わった。
幅広い商材、機器・機具、技術メニューの展示、デモ、体験、無料セミナーが提供された「TOTAL BEAUTY Fes.」での無料セミナーの様子