ルベル/タカラベルモント株式会社(吉川秀隆代表取締役会長兼社長)は、2月18日(火)、東京都・千代田区の東京国際フォーラムにてルベルコンテスト id2024 FINALを開催した。
ルベルコンテスト idは、創造性を刺激し、日々のサロンワークにおけるヘアデザインの可能性を大きく広げるコンテスト。高い創造性や技術力を競う業界のトップクリエイターが審査する「Creative Design Award(クリエイティブ デザイン アワード)」と、一般ユーザー投票で最も支持される流行スタイルを決める「Salon Style Award(サロン スタイル アワード)」、さらに理美容学生の方が未来を大きく切り拓く一歩として「Selfie Award(セルフィ―アワード)」の上位受賞者が決定した。
日本国内の予選を勝ち抜いてきた「Creative Design Award」のレディースモデル部門とメンズモデル部門の各15名に加え、香港・台湾・マレーシアで行われた予選を勝ち抜いた海外からのファイナリスト各3名も加わった総勢36名がファイナルステージで競技に臨んだ。自分自身の可能性に挑戦した30分の競技では、MODE COMPASSの2025 S/Sのファッショントレンドから導き出された “Romantic Feeling ロマンチック フィーリング”~情緒的で甘美な空気感~をテーマに、クリエイターとしての感性を極めるべく、新たな想像力を発揮し、モデルの個性を引き出すヘアデザインが次々に創り上げられた。
「Salon Style Award」では、推しのサロンスタイルが、一般の方に指示されるのか?をサーベイ(調査)する新しい形のフォトコンテストとして、お客様の個性を引き出しサロンで支持されるトレンドスタイルをフォトで表現、20~40代のファッション意識の高い2万人(累計)からの一般投票による作品へのリアルな声がフィードバックされる。同日おこなわれるコミュニケーションタイムでは、今後のサロンワークに活かせるアドバイザーから作品に対するコメントを受け取ったファイナリストは、フォト作品のスキルを磨き、多くの人に指示されるヘアスタイルの追求を深めた。
「Selfie Award」は、理美容学生対象のフォトコンテスでテーマは「自分らしさ」。未来を大きく切り拓く一歩として、自らのアイデンティティと向き合い、自分らしい感性を表現したフォト作品を競った。
当日会場内には、「Salon Style Award」と「Selfie Award」の予選通過者の作品展示が行われ、「Creative Design Award」と共に発表・表彰が行われた。
アワード受賞者は以下の通り。
■Creative Design Award レディースモデル部門
GOLD Prize 高橋太朗(LECO)
今までもコンテストには結構挑戦してきましたが、「id」はクリエイティブ要素が強いので、自分の好きなデザインを振り切って表現できると思って出場しました。今回のテーマである「Romantic Feeling」から発想したのは、ロマンチックという言葉が持つ”現実離れ”とか”空想的”という意味合い。そこに、自分が好きな野性的とか退廃的なきれい過ぎないムードを掛け合わせました。ただし、コスプレにはならないようにファッション性を意識して、服飾関係の友人に相談しながら衣装を決めました。衣装とメイクとヘアの一体感を重視して、衣装のフリンジの要素に合わせ、”垂れる”をデザインのポイントにしています。ヘアは長短をつけた毛束をつくりつつ、もみあげと前髪は長さを残してぬめっとした感じのシルエットに。それだけだと締まりがないので、バックにレイヤーを入れて高さを出しながら前下がり感を出しました。自分は3年前に上京して中途入社したのですが、まだまだ技術やセンスに自信がある訳ではないので、その分「id」に向けて早くから準備に取り掛かりました。その結果、『LECO』の2人で受賞できてめちゃくちゃ嬉しかったです。
SILVER Prize 濱崎杏華(Dab)
BRONZE Prize 阿部 力(vetica)
IMPRESSIVE Prize 大川侑世(PEEK-A-BOO HARAJUKU HARAKADO )
IMPRESSIVE Prize 黃于庭(O-fu/台湾代表)
SPECIAL Prize 高橋太朗(LECO)
INTERNATIONAL Prize 黃于庭(O-fu/台湾代表)
昨年も参加して賞をいただいたんですけど、やっぱりコンテストは面白いと感じたのと、パートナーや同僚が応援してくれたこともあってまたチャレンジしました。今回のデザインは昔東京で見たアーティストの塩田千春さんの作品からインスピレーションを得て表現しました。衣装は網状の布を縫い合わせてつくったものです。ヘアはその衣装の雰囲気に合わせて、非常に細かく巻いたパーマの質感がポイントです。今後は自分ももちろんですが、サロンのスタッフたちにもこういったコンテストに挑戦して欲しいなと思います。
■Creative Design Award メンズモデル部門
GOLD Prize 松留優香(LECO)
私は昨年の4月にスタイリストデビューして、今はメンズスタイルを売りにしていることもあって、初めてメンズ部門に挑戦しました。以前は挑戦することを恐れていたのですが、『LECO』の総店長である小林賢司が「結果とか周りの視線は気にしなくていいよ、自分がかっこいいと思える作品がつくれたらそれでいい」と言ってくれた言葉にすごく救われて…。いつか大きなステージでお礼を言いたかったので、今回めちゃくちゃ頑張ってゴールドが獲れて本当に嬉しいです。衣装はモデルさんが好きなパンクっぽさと、私が好きなグランジとか韓国系のムードをミックスしつつ、今期のトレンドであるシアー素材を取り入れてコーディネートしました。テーマが上品とかきれい寄りのイメージだったので、それと逆の要素をどう落とし込むかが難しかったですね。ヘアデザインはバックに長短をつけ、えり足やもみあげに長さを残してフロントへ行くにつれて重ためのフォルムに。ブラントで短めの前髪や、ムラ感を活かしたレッドオレンジ系のカラーでモデルさんのかわいらしさを活かして、ダークになり過ぎないよう全体のバランスを取りました。これからも挑戦を続けて、メンズスタイルをたくさん発信していきたいです。
SILVER Prize 川口 龍(kicca)
BRONZE Prize 安藤雄矢(vetica)
IMPRESSIVE Prize AMANE(LECO)
IMPRESSIVE Prize 依光なおと(KENOMIKA.)
SPECIAL Prize 松留優香(LECO)
INTERNATIONAL Prize EMI KIM(DIANA N DOM STUDIO/マレーシア代表)
技術やデザインをもっと学びたいという想いで今回出場しました。決勝当日に日本に来るまでの時間を計算してヘアカラーを仕込むのが大変でしたね。そのヘアカラーはレイヤー状に重なって入れていて、ブラックの中のオレンジやピンク系の色合いでロマンチックさを表現したのがポイントです。衣装もエレガントさの中に素材の柔らかさを意識して、テーマにマッチさせました。今後もこういうコンテストへの挑戦を続けて、今回できなかったことを次回の課題として活かしたいと思います。
■Salon Style Award
GOLD Prize 蓬莱たける(AMA TOKYO)
自分はクリエイティブ系よりも一般のお客様に向けたサロンスタイルに自信があるので、この部門に応募させていただきました。作品のポイントは、あくまでもナチュラルに仕上げていること。レイヤーが入っているんですけど、適度に重さを残しているので、巻かなくてもまとまりやすいヘアになっています。髪の動きや束感をもっと強調することもできるんですけど、美容師側のエゴでそういった主張を加えるのではなく、お客様自身の扱いやすさを重視してつくりました。それから、画角や手の動きにもこだわって、ヘアのフォルムとポージングにひし形のシルエットを意識して撮影しました。メインターゲット的には20代半ばから30代半ばですが、こういったくびれヘアは50代の方でも楽しんでいただけるので、幅広く提案できるスタイルかなと思います。これまで、時間もお金もかけてたくさん撮影に取り組んできたので、こうやって一般の女性に自分の想いが伝わって評価いただけたことがとても嬉しいです。
SILVER Prize 佐古匠弥(AFLOAT pd+ KOBE)
BRONZE Prize 楠原透羽(SOY-KUFU)
■Selfie Award
GOLD Prize 平塚美紅(SENDAI中央理容美容専門学校)
私は短大でファッション科を専攻した後、今は美容と理容のダブルライセンス取得に向けて学んでいます。服や髪を通じて感情や個性を表現することに大きな魅力を感じていますし、これを大切な自己表現の一つと捉えていて、今回のコンテストに挑戦しました。テーマが「自分らしさ」だったので、3作品それぞれ自分の好きなファッションを軸にしつつ、自身の異なる側面を意識して表現しました。
たくさんの思いを込めた作品がグランプリに選ばれて、多くの方に見て頂けた嬉しさを実感していますし、自由に表現する楽しさと大切さを教えてくれた両親や周囲の人々に心から感謝しています。私の住む宮城県石巻市は、都心部とはまた異なる魅力を持つ地方都市です。だからこそ、より「自分らしさ」を大切にする人々の力になれる理美容師を目指していきたいです。
SILVER Prize 和井優樹(ヴェールルージュ美容専門学校)
BRONZE Prize 鈴木輝空(中日美容専門学校 )
SPECIAL Prize 鈴木輝空(中日美容専門学校 )
またセレモニーでは、次回開催の情報が発表された。次回「id2025」の開催は、「Creative Design Award」が6月頃にエントリーが開始、「Salon Style Award」及び「Selfie Award」は9月頃からのエントリー開始となり、ファイナルステージは2026年3月17日に東京国際フォーラムでのFAINAL大会開催が決定している。
※敬称略
※インタビュー記事は、全カテゴリーのGOLD Prize受賞者及びINTERNATIONAL Prize受賞者にセレモニー終了後、小誌編集部がインタビューを行ったコメントです