130余名が福島で熱戦 次回開催は鹿児島県
第53回全日本美容技術選手権大会/全美連

全美連(藤原國明理事長)は10月7日(火)、福島市の福島トヨタクラウンアリーナで第53回全日本美容技術選手権大会(後援=厚生労働省等)を開催した。大会ではオープン競技のカットバトルを含む7部門に合わせて133名が出場し、熱い戦いを繰り広げた。その結果、黒澤茉美(ヘアスタイル競技)、青山麻沙子(花嫁化粧着付け競技)、堺和晶(カット&ブロー競技)、佐々木千紗(中振袖着付け競技)、櫻井勇介(フリースタイルカット競技)、酒井清美(ネイルアート競技)の各氏が優勝したほか、カットバトル競技では炭山岬紀氏が最優秀賞に選ばれた。

午前9時半から行われた開会式では、各県の選手団入場に続いて野本義久副理事長が大会宣言を行い大会がスタートした。主催者を代表して挨拶した藤原國明大会委員長は「本大会は内閣総理大臣賞、厚生労働大臣賞をかけて技術を競う日本で唯一の公式競技大会だ。選手の皆さんは今日のために長い時間をかけてトレーニングに励んできたと思う。全員がその成果を十分に発揮してくれることを期待しています」と述べた。また、開催担当県の五十嵐康之大会実行委員長(福島県美容組合理事長)は「この大会にエントリーすることは大変なことだが、そのための努力はお客様に安心・安全を届ける美容師の使命であり業界発展の一助にもなろう」と出場者を讃えた。

来賓祝辞では厚生労働省健康・生活衛生局の宮腰奏子生活衛生課長が福岡資麿厚生労働大臣から寄せられた祝辞を代読した後、内堀雅雄福島県知事、木幡浩福島市長、長田浩志(株)日本政策金融公庫常務取締役らが「東日本大震災と原発事故で多くの県民が不安を抱えていた時、美容業界のボランティアの方々が全国から来県し被災者のヘアカットやメイクをしてくれた。県民に笑顔と生活の彩りを取り戻してくれたことに感謝します(内堀氏)」「街の活性化が大きな課題のため出店支援を行っている。美容室も多数出店してくれており、若い人たちを市に呼び込んで定着させる一助にもなっている(木幡氏)」「大会がお互いの交流を深め更には技術力も高められる場になることを期待しています(長田氏)」と挨拶した。

前回大会の優勝者による優勝旗返還、審査員代表の山田久美子氏の審査員宣言に続いて地元福島県の伊藤由佳選手(中振袖着付け競技)が選手宣誓を行って競技に移った。2ステージに分けて行われた競技では、トレンドスタイルを40分間の競技時間で競うフリースタイル部門や美容組合に加入していないサロンの美容師も出場できるオープン競技・カットバトルなど全7種目が行われ、各県の応援席から盛んな声援や拍手が送られていた。全競技終了後は、次回開催の鹿児島県美容組合(谷上司理事長)によるPRステージや地元のフラダンスグループによるアトラクション、競技を含む各種表彰式などが行われた。

入賞者は以下の通り

(ヘアスタイル競技)

▼優勝=黒澤茉美(茨城県)▼準優勝=麻生夏苗(愛知県)▼3位=髙野優(愛知県)▼入賞=白石田絵里子(福島県)、作田昌平(京都府)

(花嫁化粧着付け)

▼日本大賞=青山麻沙子(岐阜県)▼金賞1位=田代陵子(岩手県)▼金賞2位=朝倉恵子(福島県)▼入賞=太田くみ子(福島県)

(カット&ブロー競技)

▼優勝=堺和晶(福岡県)▼準優勝=村田司(岡山県)▼3位=八須賀裕也(群馬県)▼入賞=大森学(東京都)、丸山誉人(東京都)、上野由樹子(群馬県)、勝山美香(大阪府)、山奥豊(岡山県)、寺尾友寿(岡山県)、井彩歌(愛知県)

(中振袖着付け競技)

▼優勝=佐々木千紗(島根県)▼金賞1位=木下彩香(東京都)▼金賞2位=横田芽衣(岡山県)▼入賞=林田和幸(福岡県)、熊田妙子(宮城県)、伊藤由佳(福島県)

(フリースタイルカット競技)

▼優勝=櫻井勇介(香川県)▼準優勝=神谷元(岡山県)▼3位=藤井一平(岡山県)▼入賞=二井原亨(広島県)、林果乃子(愛知県)、田中理紗(神奈川県)

(ネイルアート競技)

▼優勝=酒井清美(福井県)▼準優勝=石井桃子(大阪府)▼3位=蒲生和佳(岩手県)

(カットバトル競技)

▼最優秀賞=炭山岬紀(愛知県)▼優秀賞=三王麻友花(東京都)、植松和実(山梨県)、髙井瀬里菜(滋賀県)、原勇人(埼玉県)、高橋光輝(新潟県)、杉山咲絵(神奈川県)、加藤優里(東京都)、造田彩湖(神奈川県)、松本武琉(富山県)

(第27回作文コンテスト)

▼最優秀賞=葛原幸子(山口県)▼優秀賞=櫻井一之(香川県)、清水仁美(大阪府)▼入選=沖殿年敎(和歌山県)、菊地篤(群馬県)、北里朋子(大阪府)、高橋雅弘(島根県)、井眞紀子(島根県)、樋野圭衣子(島根県)、松本まや(長崎県)

(令和7年度 厚生労働省健康・生活衛生局長表彰者)

遠藤明(宮城県)、本間妙子(福島県)、福島吉功(東京都)、中山律子(千葉県)、石塚良子(神奈川県)、仙洞田偉親(山梨県)、室橋鉄也(新潟県)、長谷川幸子(静岡県)、中村茂(愛知県)、米田小夜子(奈良県)、沖殿年敎(和歌山県)、松下信也(愛媛県)、中村元治(福岡県)、宮永尚司(福岡県)

ヘアスタイル競技優勝の黒澤茉美さん

花嫁化粧着付日本大賞の青山麻沙子さん

カット&ブロー競技優勝の堺和晶さん

中振袖着付競技優勝の佐々木千紗さん

フリースタイルカット競技優勝の櫻井勇介さん

ネイルアート競技優勝の酒井清美さん

カットバトル競技最優秀賞の炭山岬紀さん

作文コンテスト最優秀賞の葛原幸子さん

藤原國明大会委員長

五十嵐康之大会実行委員長

宮腰奏子 厚生労働省生活衛生課長

取材:小牧 洋