美賠責保険料を改定 臨時総会では谷内理事(千葉県)を選任
第407回理事会/全美連

全美連(藤原國明理事長)は10月6日午後2時から福島市のコラッセふくしまで第407回理事会を開催し、付議事項の美容所賠償責任補償制度保険料、掛け金及び補償対象の改定等に関する件を含む全ての議案を承認可決した。協議事項に先立って、すでに一部マスコミでも報道されている徳島県美容組合(掛田千恵理事長)における使途不明金問題に関して藤原理事長、掛田理事から発言があった。

理事会は藤原理事長の挨拶に続いて野本義久副理事長の議長指名で議事に入り、報告事項でははじめに各委員会報告が行われた。組織強化・デジタル化推進委員会(今野仁委員長)からは組合加入促進や脱退防止の推進等について報告があった。今野委員長はこの中で「組合加入促進は新規加入だけでなく脱退防止の施策を講じることも重要なので、現在この両面で取り組んでいる。各委員に両者の施策案を発表してもらい内容を検討した上で、全組合で共有することが有益と思われる施策を取りまとめている段階」と述べた。

関連する令和7年度組合加入促進モデル事業の実施については、対象となっている9組合(宮城県、埼玉県、千葉県、富山県、長野県、香川県、愛媛県、福岡県、鹿児島県)が計画書に基づいて事業を進めており、11月7日までに中間報告書が提出されることになっている。また、養成施設との産学連携事業に関しては、日本理容美容教育センターと連携して今年度はモデル事業として北海道、群馬県、富山県、大阪府の4組合で小・中・高校生による職業体験を実施しているという。この結果を踏まえて来年度以降における全県での実施について検討することになっている。

教育・広報委員会(谷上司委員長)からは、トップマスターズモードの普及講習の推進、衛生管理講習会の実施状況、全美連社内検定事業の推進等に関する報告があった。このうち衛生管理講習会実施の意義について谷上委員長は「非組合員が組合に加入するきっかけになり組織強化にもつながる重要施策なので、行政との連携を図りながら指導センターの補助金も活用して積極的に開催して欲しい」と訴えた。このほか、令和7年度生活衛生関係営業対策事業関連では、料金の適正化PR事業として今年度も令和6年度補正予算の助成金を活用して、10月21日に東京会館で「ベストヘア」の表彰を行う予定。表彰された著名人を美容料金適正化のPRポスターに採用し、同ポスターを全組合員店舗に配布するという。

共済委員会(山口雅生委員長)からは、美容所賠償責任補償制度を含む各共済制度の運営状況が報告された。

報告事項に対して三重県の松谷秀嗣理事から「南海トラフ地震を想定して県や市と災害支援協定を結んでいる。我々がカット等で避難所へ出向いた時に美賠責制度は有効なのか」との質問が出され、事務局は「避難所におけるカットも訪問美容、出張美容などのように美容師法や県の条例等に基づいて行う美容行為なので美賠責補償の対象となる(ただし婚礼は除外)」と回答した。

付議事項のうち1号議案の美容所賠償責任補償制度保険料、掛金及び補償対象の改定等に関する件については藤原理事長と山口共済委員長より説明が行われた。それによると、同制度の維持を理由に保険会社(損害保険ジャパン株式会社)から保険料値上げの要請があり「かなりタフなやりとりを行ったが委員会内でも、やむなしとなった(山口委員長)」という。その結果、一事業所あたりの保険料は現行の1,000円(年間)が1,260円に改定(改訂期日は2026年9月1日始期以降)される。

協議事項では令和8年新年懇親会(1月21日、ホテルニューオータニ)の日程等が承認可決されたが、これに先立って徳島県美容組合(掛田千恵理事長)における使途不明金をめぐる問題に関して藤原理事長及び掛田理事より発言があった。

地元徳島新聞の報道によると、同組合で不明朗な会計処理があり約1,380万円が使途不明になっていることが県の立ち入り検査で判明したという。掛田氏から業務上横領の容疑で刑事告発された原恒子前理事長は「自分が受け取った1,380万円は県の美容学校の土地を取得した時の代金であり、自分が立て替えていたので回収した。使途不明金でも横領でもない」と疑惑を否定しているが、県警はすでに告発状を受理しているという。

この問題についてはじめに藤原理事長が全美連としてのこれまでの対応の経過を報告した。それによると、6月に掛田理事から相談を受けた藤原理事長は「徳島県の問題なので県内で適正に処理して欲しい」旨を伝えたという。その後9月に入り刑事告発の件が報道されたのを受けて、厚生労働省から都道府県に対して適正な組合運営を促す注意喚起の通知が出されている。全美連からも同主旨のお願い文書を各組合宛てに送付しているという。

この後、掛田理事から同組合のこれまでの運営状況や告発に至った経緯等に関して発言があった。

なお、理事会終了後に開かれた第84回臨時総会では補欠役員の選任に関する件が審議され、岩﨑大助理事(千葉県美容組合)の辞任に伴う後任理事に谷内容子氏(千葉県美容組合理事長)が選任された。

藤原國明理事長

野本義久議長

掛田千恵理事(徳島県組合)

谷内容子理事(千葉県組合)

取材:小牧 洋