質問力≒似合うスタイル提案
LANVERY 菅野太一朗さんのカウンセリングテクニック

  • お客様のキャラクターや生活にまでマッチすることが「似合う」といわれる昨今。似合ったヘアスタイルを提供できるかどうかは、リピートにもかなり影響する重要なタスクです! 「お客様の言う通りにカットしたけどリターンしなかった」、「(顔立ちに)合うヘアスタイルを提供したはずなのにもう来なかった・・・」という経験がある人は、「質問力」を鍛えてみるといいかもしれないですよ。
    取材協力 / 菅野太一朗 [LANVERY]

お客様の
“ライフスタイル”
を探る

写真:TOMOTOMO BASIC SERIES VOL.06「外国人風質感カット」より

「今日どうします?」からスタートしてもいいけれど、「整える感じで・・・」「ハイ、わかりました」・・・・・・で終わっちゃう可能性も。

新規の方なら、前回カットしたのがどれくらい前か? みたいなことからはじめるのもありです。

伸ばしていた期間から推測して、どんなスタイルだったのか?(軽め? 重め?)、長期間空いていたとしたら忙しい人なのかも?(仕事が忙しい? 子育て中? 伸ばしていたけど変えたい気分?)

などなど、お客様の人物像をイメージするためのデータが手に入ります。

“信頼ポイント”
を探る

写真:TOMOTOMO セミナー「パサつかせないオトナ髪のセニングカット」より

さらに、伸びてきた今どうなのか。気になるところ、手入れがしにくいところ、まとまりにくいところはないか? を聞いてみましょう。

毛量やクセ、骨格による扱いにくさといった美容師目線の観察に加えて、「乾かしただけだとまとまらないのがイヤ」や「アイロンで巻いてもすぐにペッタンコ・・・」など、今お客様がどんなときに困っているのか、具体的なシチュエーションをイメージしながら質問するのがコツです。

そうして、「今日、何を解決してあげれば信頼してもらえるのか?」を組み立てることにつなげます。

具体的に困っていることを解消してあげることは、信頼感を築く大きなポイント。

お客様の
“ストライクゾーン”
を探る

写真:TOMOTOMO セミナー「パサつかせないオトナ髪のセニングカット」より

美容師目線から見て「似合う」スタイルと、お客様が自分で感じる「似合う」スタイルにはギャップがあることも多いです。仮に骨格や顔立ちにすごくマッチするスタイルであっても、そのギャップが埋まらないことも。

そこで確認したいのが、これまでにどんな長さのスタイルをしてきているか? ということ。

例えば、「小学生の頃からずーっとロングです」というお客様を、いきなりアゴ上のショートボブにスタイルチェンジしてしまうと、お客様の意識が追いつかず、「すごく短くされた!」と思われてしまう可能性も。(客観的にすごく似合っていたとしても、です。)

レングスチェンジをするときには、どの長さまでが許容範囲なのか? 、どこに(顔まわりやベースなど)長さや厚みを残しておいてあげると安心なのか? といった、“ストライクゾーン”を共有するといいですよ。


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