ベースカットと違って感覚的になりがちなセニングカットのテクニック。厚みを減らしたり、質感をつくったりと、お客様の髪の状態と照らし合わせながらの技術だから、どうしても言葉で伝えれらない部分って出てきてしまいますよね。その分、余計にハサミを入れてしまって、カタチや質感を崩してしまうケースが少なくないのも事実。そんな“無駄打ち”を無くすなら目的とハサミの入れ方を整理してみることがオススメです!
取材・撮影協力 / 菅野太一朗 [LANVERY]
あなたのセニングシザー
どれくらい軽くなる?
目的の整理の前にちゃんと把握しておきたいのが、自分のセニングシザーが「どれくらい軽くなるものか?」ということ。例えばカット率20%のセニングシザーなら、3回開閉すると約50%がカットできる計算になります。
あくまでも計算上、という但し書き付きですが、何回開閉すると半分の量になるのか? をイメージしておくとハサミを入れすぎる失敗は格段に減ってきます。
いつもの仕事を振り返ってみると?
さて、ここから目的と整理のお話。例えば「毛先を内巻きにしたい」と思ったとき、普段サロンワークでどんな風にセニングシザーを入れているか思い出してみてください。
・・・・・・どうですか? 「こんな風にやっているな」とイメージが沸いたら、次はそのカットの仕方でどれくらい効果が得られているか振り返ってみましょう。1~2か月後、お客さまがリターンしたとき、どんな状態になっているかも思い出してみてください。
もし、今の切り方の効果がそれほどでもない、あるいはお客様がリターンしたときに扱いにくそうだ、というイマイチな感じだったら技術を整理する大チャンス!
切り方を見直すことで、「今回の切り方は、この目的には合わなかった」という1つのデータを手に入れることができます。
自分のテクニックの傾向をつかむ!
ほかにも、外ハネにしたいとき、髪を流したいとき、段差をなじませたいとき、量をしっかりへらしたいとき・・・・・・など、目的ごとに普段の仕事を振り返ってみると、「自分は量を減らしたいときには、○○な使い方をしていることが多いな」とか、あるいは「いつも同じ切り方しかしてないな」など、自分のテクニックの傾向など発見があるはず。
そうしたことを1つ1つデータとして自分に蓄積していくと、目的と技法が整理されて、余計に切り過ぎたり目的に合わない切り方をする失敗はどんどん減っていきます。
こんな風に自分のセニングテクニックをコツコツとデータ化しているのが、LANVERYの菅野太一朗さん。自分の仕事を客観的に振り返りながら、目的に対して最短距離で最大の効果を発揮させるセニングテクニックを目指しているそうです。
自身のサロンワークを思い返すと、様々な発見があるようなので、みなさんもぜひ試してみてくださいね!
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