新井唯夫氏「時代に合わせた育成」語る
アライタダオエクセレンスおよび美容研究全国新井会、新年会開催

1月22日(火)、株式会社アライタダオエクセレンスおよび美容研究全国新井会(新井唯夫会長)は東京・渋谷のラグナヴェール アトリエで新年会を開催した。

新井氏が代表を務めるサロンFeerieのスタッフや新井会の会員に加え、メーカー、ディーラー、美容専門学校の関係者などで会場は埋まった。

冒頭、新井唯夫会長が新年の挨拶を行い、昨年の活動を報告、2019年以降の展望についても語った。

「新井会は創立55周年になるが、技術の継承というものは簡単ではないと常々感じている。21冊めとなる書籍を今年出すが、そこでは長年NGだった動画による解説を解禁した。これまで動画を作ってこなかったのは理由があるのだが、それよりも広く普及することの方が重要だと考えた。アップスタイルの基礎的なテクニックを動画に収録することで、特に若い世代に、これまで培ってきたテクニック、デザイン、思いを伝えたいと考えている」

新井氏はさらに、Feerieのスタッフ育成についても触れた。

「試験に合格した技術のメニューであれば、スタイリストになる前でも入客できる限定スキル制度を導入している。たとえば春に入社した1年めのスタッフは、7月には浴衣の着付けとアップヘアで活躍している。

ヘアスタイルで言うと、ショートとロングではスキルが違う。ロングがすごく上手なスタッフがいて、カットは毛先を整えることしかできないけど、その子が巻くとお客様もとても喜ぶ。でもまだショートが切れないから入客できない、というのはお客様にもサロンにも勿体ないこと」

「美容室の仕事が複合化している時代だから、スタッフそれぞれが得意な分野でユニットを組んでお客様に対応するのが良いのではないか。他の業界の売上を立てる考え方からも学び、スキルを分けるという考えになった。

今後も新しい教育を模索しながら、時代に合わせて考えを変えていかなければいけないと思っている。ひとりひとりの特性を活かして伸ばすのがサロン経営側の役割だし、ルールで規制するより、スタッフが夢をもって働けるようにしたい」

新井会長は以上のように語り、「いつもスピーチが長いと言われるので…」と笑いをとって挨拶を締めた。

続いて来賓代表による挨拶があり、乾杯が行われた。その後は新井会の講師認定式があり、会長に激励された新講師陣は晴れやかな表情で抱負を述べた。

この日のために意趣を凝らした衣装のスタッフが華を添え、新年会は楽しい雰囲気でお開きになった。