『kakimoto arms』のカラリスト、野村 亮さんに「リピートされるハイライトと、リピートされないハイライト」の違いについてお聞きしている第3弾! 前回は「ハイライトを曖昧なまま提案すると、様々な失敗に繋がり、失客にもつながりかねない」という怖いお話も飛び出しました…。では「曖昧なハイライト」から脱却するためにどうすればいいのでしょう? 今回は「リピートされるハイライト」のため必要な、具体的なスキルに迫ります!
「本当に似合うハイライト」を提案するために
必要なスキルとは?
編集部 前回に引き続き、「曖昧なハイライト」になってしまう原因を掘り下げてみたいのですが…。これはどんな知識や技術が不足しているから起きるのでしょう?
野村 まず素材をきちんと見極める目が絶対必要ですね。今の状態からできること、できないこと、可能だとしても何回の施術が必要なのか…それらを把握して適切な判断ができないと、希望のデザインをいつまでも表現できずお客様を失望させたり、いたずらにダメージを進行させたりさせてしまいます。それと同時に、お客様のその時々の気持ちを汲み取るカウンセリング力も不可欠です。ハイライトを含め、ヘアカラーは継続して提案していくメニューですから、お客様が今なりたいイメージだけでなく、先々どうしていきたいかまでを踏まえて提案していかなければなりません。素材分析とカウンセリング、両方のスキルがあって初めてお客様に「今日のあなたにはこれがベストだと思います。なぜなら~だからです」と明確に提案できるのではないでしょうか。
編集部 そういった説明や提案のためには、似合わせの知識や、テクニックスキルも必要ですよね?
野村 「似合っているハイライトデザイン」とは、肌色はもちろん、女性像やカットベースにもマッチしていることだと思います。これらをトータルで判断できる知識の整理が必要ですね。プラス、最小限のダメージで済む薬剤やテクニックを選択できることも大事です。また、ハイライトを続けて楽しんでもダメージが蓄積しない、というのはお客様にとって重要な来店動機となりえますよね。そのためには、ハイライトの様々なテクニックの引き出しを増やす事、継続提案の為のプランニングスキルを身に付ける事、がとても重要になってきますね。
編集部 お客様の肌色に似合わせるために必要なスキルとは、具体的にどのようなことですか?
野村 まずは「パーソナルカラー」を基本に、お客様の求める女性像とハイライト(コントラスト)の関係をしっかり整理することが大事だと思います。また、似合う色味を確実に狙って出すための薬剤知識も必要です。
編集部 ではカットベースに対する、ハイライトの似合わせを理解するには?
野村 これはカットベースのレングス別・顔周りのデザイン別に「デザインポイント」を、整理しておくことから始めるといいと思います。例えばボブのバング無し、バング有りスタイルでは、それぞれどこをデザインポイントにするハイライトが効果的なのかを考える、といったことですね。
Vol.4へ続く!