ブリーチの成功は「観察眼」
ブリーチ達人に学ぶブリーチ成功の秘訣

現在進行中のブリーチ企画の撮影で気付いたこと。それはブリーチ達人たちの「眼」です。ブリーチは髪の状態と、使うブリーチの反応スピードとを計算しながら、希望する明度まで抜いていく作業。抜き過ぎても、抜かなくても、その後の色合いに大きく影響してくるため、ジャストの明度で止めるスキルが必要になります。

その際に助けとなってくれるのが、自分の眼。ブリーチの膨らみ具合、箇所箇所での色の抜け方の違いをチェックしながら、ブリーチの付け足しが必要か、必要でないか、薬をオフすべきかなどを瞬時に見極めていく際の、デザイナーたちの研ぎ澄まされた眼の鋭さ。

例えていうなら、料理人が、どのタイミングで火を止めたり、裏返したりするか、素材の変化を観察している時のような集中した眼。ブリーチの撮影の時は、たやすく声をかけられない空気感がスタジオに漂います。

ブリーチ達人の一人、神戸『MERCI』の代表 杉川友洋さんは、ブリーチ剤によって一気にリフトするもの、ゆるやかに上がっていくものなどかなり種類があるため、特に17レベル以上のハイブリーチの場合、その特性を踏まえ、タイミングよくチェックしないと、ダメージの原因になったり、リフトしすぎになってしまうと話します。その時も信じるのは、自分の眼。感と経験によって研ぎ澄まされた眼を持てるかどうかが、ブリーチ達人への近道だと感じました。

文中にも出てきた、神戸『MERCI』の杉川さんと店長の小谷準さんのブリーチ風景。